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ある日の日曜日。部活が休みだったので、皆でストバスをしに行くことになったんですが…いや、休めよ。何で休みの日なのに、全員でバスケしに行くんだよ。
いつもの練習よりは楽チンだろうけれども!月曜〜土曜までみっっっっちり練習してんだから、こういう日くらい体休めた方が良いと思うんだけど。…とは言ってみたものの、みーんなバスケバカだからなー。言うだけ無駄だろうなぁ。まぁ、それに付き合う私もバスケバカの部員バカ、なんだろーけどっ
「いやー…青春だねぇ」
「何オバサンみたいなこと言ってんのなまえ。アンタと同い年か、1つ下しかいないでしょーが」
「いやん、リコ。そんな意地悪言わないでよー。…だぁって、毎日練習漬けでたまーのオフにまたバスケだなんて…私には真似出来ん。バスケへの愛情なら負けないけど」
「まぁ、否定はしないけどさ。…休養も大事なんだけどねー」
そんな会話をしながらコートに目を戻してみれば、楽しそうにボールを追いかける部員達。
あー…やっぱりバスケしてる時が一番輝いてんねー、皆は。練習とか試合見てて思うけど、体が疼いて仕方ない。部活だからやってる、じゃなくて…本当にバスケが好きで仕方ないって姿を見ると、私も混じりたくなる。こーんなに良い顔してやる皆とやったら、超絶に楽しいんだろーなぁ。一回ぐらいお手合わせしてみたいもんだわ。
「…混ざって来たら?なまえ」
「え、でも…」
「練習じゃないんだし良いんじゃない?さっきからずーっとうずうずしてるみたいだし、私も久しぶりにアンタのバスケ見たいしね」
「じゃ、じゃあ…少しだけ混ざって来ようかな!」
今日は学校に入ってないから、動きやすい私服だし!タオルと水分もいつものクセで、ちゃーんと持って来てるから問題ない。いざという時の着替えも準備して来てあるしねー。
体育以外でのひっさびさのバスケだー!!!燃えるぞぉ!
「あれみょうじ先輩、どうしたんですか?」
「皆の見てたら体が疼いてさー。まーぜてっ!」
「お、お前のプレーが見れんのか?久しぶりだな」
「みょうじちゃん上手いもんねー」
「あ、でも皆休憩中かー……じゃあ、火神くん!1on1しよーぜぃ」
「え、俺?!」
「一番体力ありそーなんだもん!いつも頑張ってるマネージャーの為だと思って…ねっ?」
「う…か、加減しねーかんなっ」
はっはっは!勝ったー!てなわけで、期待の新人・火神くんと念願の1on1だ!!この子の実力、1回でいいから直に味わってみたかったのよねぇ。
先攻を頂いたので日向からボールを受け取る。んー!このボールの感触、めっちゃ久しぶりな感じ!ワクワクしてきた…さーて、楽しませて頂きましょうか?火神くん。
side:黒子
「おー。ボール持った途端に目つき変わったわねぇ、なまえの奴」
「カントク」
「先輩ってバスケ、上手いんですか?」
「見てればわかると思うけど…びっくりするくらい上手いのよねぇ。能力値も女子だとは思えないくらいよ」
そう言われてコートに視線を戻してみれば、あの火神くんが押されていました。いえ、今までにも緑間くんや青峰くんに押されている姿を見たことがありましたが…女性相手に、というのは初めてですね。
みょうじ先輩のドリブル、シュート時のジャンプ力の高さ…半端ないです。びっくりしました。それに火神くんのダンクシュートを弾いてしまうんですから。先輩方はプレイを見たことがあるそうで誰も驚いていませんが、僕達1年は驚きの連続でしかありません。
こんなすごい人なのに…どうして女子バスケ部に入らなかったのでしょう?マネージャーではなく、部員として入部していればこうやって体を動かせるはずなのに…。
「5点先取でみょうじの勝ちなー」
「ぃよっしゃあ!火神くんに勝ったー!!」
「ハッハァ…!アンタ、どんだけのもん隠してるんだよ…!!!」
「さぁね?はー、久々に思いっきり動いてスッキリしたわぁ」
カラカラと楽しそうに笑う先輩。思いきり笑う先輩を見ているのはとても好きですが、沸々と湧き上がる思いがありました。
僕は…誰にも、負けたくない。火神くんと約束したんですから。
「みょうじ先輩」
「どしたの?黒子くん」
「僕―――…」
もっと強くなりたいです
(誰にも負けないくらいに)
(…そういう心があるんなら、だいじょーぶ。なれるよ、今よりもっと)
(はい。頑張ります)
((そう言った君は…とてもカッコ良く見えたんだ))
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