04

それは、あまりにも唐突だった。
色々なことが一気に起こり過ぎて、理解することだけでも精一杯で。
だけど、1つだけハッキリしていることがある。
私達の平穏な生活は、少しずつ…崩壊していたんだということ。





一護くんが死神代行を務めている、と聞いた次の日。突然、ルキアちゃんが姿を消した。確かに私達のクラスにいたはずなのに、誰一人…彼女のことを覚えてなどいなかった。ルキアちゃんが座っていた席…一護くんの隣には、全く違う人が座っている。それがとても不思議で、違和感を拭うことが出来なかった。
何で、皆当たり前のように生活しているんだろう?何で、皆ルキアちゃんが突然いなくなったことに疑問を持たないんだろう。まるで…朽木ルキアなんて人間は、最初からいなかったみたい。

「……一護くん」
「ん?」
「どうして…誰も、ルキアちゃんを覚えてないの?」
「なまえ、お前…ルキアを覚えてんのか?!」
「覚えてるよ、友達だもん」

一護くんの話では、ルキアちゃんは本来いるべきはずの場所へ帰ったんだって。…でも、それはきっと彼女の意思でない。彼女はアッチの人に無理矢理連れていかれた、だから一護くんは彼女を助けに行くんだって。勝手にいなくなったことを、怒ってやるんだって。

そう言った一護くんの瞳には、何一つ迷いはなかった。瞳の奥に宿っていたのは、確固たる意志。

私はただ、そっか…と頷く以外、言葉を発することが出来ない。本当は行かないで、って言いたいの。危ないことをしないで、って言いたいの。怪我をする一護くんも、無理をする一護くんも見たくなんてないから。
ルキアちゃんが本当に自分の意思で帰ったのでないなら、危険な目にあっているのなら…助けたいって思う。だけど、その反面…どうして一護くんが行かなきゃいけないの?って思っちゃうの。

「…あのな、なまえ。俺、夏休みの間…向こうに行ってくる。ルキアを助けに行ってくる。だから…全然、一緒にいてやれねぇ。だけど、必ず帰って来るから!此処に、お前の隣に!勝手な言い分だってわかってるけど…それまで、」


待ってろ


((本当に、勝手だよ…))
((だけど、))
((そう言われちゃったら、待つしかないじゃない))
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