03
「クスクス…意外としぶといね?脆いクセに」
「クスクス…うん、しぶといね。弱いクセに」
…誰、の…声…?幼い子供のような…だけど、背筋が凍るような恐怖感。
あぁ、そうか。この国に着いた時に聞いた声だ…ゾクリとした、無邪気すぎる子供の声。
無邪気すぎるから―――余計に怖いんだ。
「本当はもっと早くに壊しちゃう予定だったのにね」
「意外としぶといから、予定が狂っちゃったね」
予定が狂った…?壊す…?
この子達は一体、何を言っているの?
「クスクス…お姉ちゃんも聞いたんでしょ?」
「クスクス…聞いたんでしょ?」
「双子の悪魔の話を」
本に載っていた…魂を喰らう悪魔のこと…?
それがアンタ達だっていうの?
「クスクス…その通り」
「「これはルール違反だったんだけど、お姉ちゃんに特別にヒントをあげる」」
「お姉ちゃんの探し物は、高い所にあるよ」
「でもほとんどこの国の人達は近寄らないよ」
ポウ…と、淡い光が見えた。それは僕達が探している、姫さんの記憶の羽根。
だけど、本で見た時と同じく…球体に覆われ、闇のような黒に染まっていた。
このままじゃ…姫さんの羽根が闇に堕ちてしまう。
そうなってしまったらもう二度と、取り戻せなくなる。直感で、そう感じたの―――――
「僕達はそこで待ってるよ?お姉ちゃんが来るのを」
「早くおいでよ。僕達と遊ぼうよ」
「そうしたら…もっと、もっと良い悪夢を見せてあげる」
「お姉ちゃんが忘れている全てを、見せてあげる」
「…今のは…夢―――?」
重い瞼を開けば、そこに映ったのは木目の天井。ナイトメア王国へ来てから寝泊りをしている、僕達の家。僕の部屋、だ。
キョロリと視線を動かしてみても、さっきの子供の姿はない。
だけど、感じたんだ。姫さんの羽根の波動。
夢から覚めた今でも、ハッキリとわかる。羽根が何処にあるのか…その場所までもがハッキリと。
「ようやく、見つけたよ」