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 誰にでも、何度会って話しても緊張する相手っていると思う。例えば、学校の校長先生だったり最寄りの駅の駅員さんだったり…………友達の親も有り得るし、いつも乗るバスの運転手かもしれない。物理的距離や関係性は近いのにいまいち心の距離が遠くて慣れることが出来ない、そんな人物に多分人生のなかで何人も出会うのだろう。俺にも勿論それにあたる人物が何人かいるしこれからもっと出会っていくのだと思うし、俺の場合は極力話したくはないし自分から会いに行くのさえ躊躇ってしまうその人物が人間としてイイ人で、且つ年上だったら、もう最悪だったりする。
例えば、そう、今目の前に居る人とか。

「好きなものを頼みなさい」
「あ、りがとうございます」

昨日哲次と鋼くんと対戦して慣れない頭の疲れが残っている今、なぜか俺はボーダー上層部の本部長の座に就いておられる忍田さんに定食屋のメニューを渡されていた。もともと土曜日の今日の朝から防衛任務が入っていて一度本部に立ち寄ったのが悪かったのか、廊下で財布を持った忍田本部長にばったり会ってしまい「これから昼か?」「、そうです」「もしよかったら、一緒に近くの店でもどうだ? 奢るぞ?」「……ぜ、是非」なんて流れでここまで来てしまった。
忍田本部長は絶対イイ人だし、どうやら人としての筋も通ってるらしいし、大人の威厳もキチンと感じられるという俺の出来れば話したくない人の項目に当てはまりまくりの人物だけど、せっかくのご厚意を蔑ろにしたくないし、きっとアキちゃんなら喜んでついていくんだろうなと考えると自然と了承していた。

「ここには、その、よく来るんですか?」
「あぁ、まあたまにな」
「そうなんですか…………」

ほら、会話続けられないだろ。
これがもし年下相手なら「おすすめある?」とか「何にする?」とか話を展開出来るのに。つくづく自分が年上が苦手な八方美人だと思い知らされる。沈黙を背景に勝手に気まずく思っている俺は俺達とは真逆の騒がしい店内を見回してから、何気なくチラッと前に座る忍田本部長を見た。すると同じタイミングで目を向け合ったのか、バチっと目があってしまい一瞬驚くがメニューを渡されてそのままだったことを思い出して視線を落とす。

「えっと、忍田本部長は?」
「私は、そうだな…………君が選んでくれ」
「、んえ!? いつも頼んでるものとかは……」
「特にない」

ニコリと頬杖をつきながら俺を見るけれど、その内容が無茶ぶりすぎて俺的にはただ焦ることしか出来ない。

「す、好きな食べ物は…………」
「うーん、醤油ラーメンなんかは好きだが……私は今魚が食いたいな」
「魚……煮魚定食とかはどうでしょう…………?」

メニューの中に魚をメインとした定食を探すと焼き魚(鯖)定食と刺身定食と煮魚定食なんかが目に入ったので、俺の個人的に今食べたいものが煮魚定食だったので提案すると、忍田本部長は「あぁ、いいな」とおしぼりで手を拭きながら俺に笑いかけてくれた。
き、きゅんとなんかしてない。

「、俺はじゃあ天ぷら定食で、いいですか?」
「あぁ、好きなもので構わない」
「じゃ、じゃあそれで」

さっきから絶えず送られてくる忍田本部長の『観察』という視線にむず痒い思いを抱きながらソレを誤魔化すようにメニューを畳んで机に置いてある入れ物に差し込む。すると忍田本部長が近くを通った店員さんを呼び止めて俺と忍田本部長の分の注文をし終えて下さって、俺は小さくお礼を言う。

「礼儀正しいな」

はは、と笑ってそう言う忍田本部長の笑顔につられて自分の緊張が解けてきたような感覚を覚えるが、緊張を解かすと口調が悪くなるという自覚があるので気を引き締めるように運ばれてきた水に口をつける。
と、というか…………どうして俺を誘ったのだろう。周りに誰もいなかったから俺がタイミング悪……良く選ばれたのかもしれないけれど、あのブラックトリガーを申請しに会議に乱入してから一度も話していないというのに誘ってくれるだなんて強心臓の持ち主なのか、それとも俺から何か聞き出そうという魂胆があるのか。

「あぁ、そういえば名字くん、昨日の戦い見させてもらったぞ」
「ぶふぉっ、」

水を飲んでいる途中に忍田本部長の口から思いがけない言葉が飛び出して、俺の口からは水が飛び出しそうになる。何か少し鼻がツーンとした。

「…………だ、大丈夫か?」
「大丈夫です、え、っと……荒船くんと村上くんの、ヤツですか?」
「ん? あぁそうだ」
「うわあ…………ボロ負けのヤツ………」

おしぼりの手を拭いた方とは逆の面で机の上に溢した水を拭きながら、昨日のことを思い出す。結局、というか当たり前に近いけど、スコーピオン初心者の俺がB級の二人に勝ち越すのはもっと鍛練と努力と時間が必要だと思い知らされるような結果しか出せず、覚悟していたにも関わらず少し悔しかった。それに加えて勝っている哲次も同じように悔しがるもんだから、もっとやるせなかった。

「まあ、そうだな」
「うっ…………はい」


しかも忍田本部長様にも肯定されちゃったし。


「だが、なかなか筋はいい」
「…………えっ」
「動きが速いのは感覚で動いているからだと思うが、慣れればどうして自分がそう動いたのかを理解できてくる。攻撃が単調なのにB級を相手に良くできていたのは君の感覚の良さが影響したからだろう。それにブラックトリガーを使いこなせているだけあって、トリオン能力も高いようだしな」

忍田本部長にそう言いながら箸を渡され、思わず無言で受けとる。
こ、この人本当に見てくれてたんだ。しかもちょっと見ただけで俺の現状とこれから先のアドバイスまで見えちゃうなんて、忍田本部長って何者なんだ。

「、攻撃が単調っていうのは俺も分かります。全然スコーピオンの特徴をうまく使えてないといいますか、スコーピオンでの対戦が初めてで」
「、そんなに経験がなかったのか」
「すみません…………」
「いや、叱ってるわけじゃ……でもそうか、」

俺の言葉に何かを思ったのか、忍田本部長はそう言ってから何かを考え込むように手を顎に当てる。

「何故君はスコーピオンを選んだんだ?」
「……元々設定されてたからってのもありますけど、弧月は個人的な私情で選択肢には無くて、レイガストは……重いから?」
「はは、意外と単純な理由だな。だが、君のセンスにはスコーピオンが合うだろう」
「は、い」
「そうなるとやはり経験と知識だな…………」
「そうですよね…………」

この人、何が目的で俺にアドバイスをくれてるんだろう。
俺は特例を与えてもらったおかげでC級でありながらブラックトリガーを使用できる身になり、しかもあまりC級であるため目立たないように訓練用トリガーも与えられている。けれど、本部長という役職に就いている人間としては訓練用トリガーで俺がどんだけ強くなろうが知ったこっちゃないと思う。本部が求めているのはブラックトリガーが使える俺なんだから。

「師にはつかないのか?」
「、は、師匠ですか……特に思い当たる方が居ませんので」
「迅にはあたってみたか?」
「あぁ…………迅は、他のやつにあたれと」
「そうなのか? スコーピオンは迅が監修で作ったものだから適任だと思ったんだがな」
「…………へえ!」
「聞いてなかったのか?」
「…………あいつが自分の口から教えてくれる筈ないですよ」

本部長の言葉に俺は苦笑いして応えながら今現在遠征中の人物の顔を思い浮かべる。
あのトリガー、迅が作ってもらったんだ。こういう迅の偉業とかやってきたこととか、今やってることとか、誰かの口から聞くたびにあいつとの距離が広がるような気がして少し複雑になるのは俺だけだろうな。会って間もないし初対面もあんなんだから親しいって訳じゃないのかもしれないから距離なんて気にする必要もないのかもしれないけど…………すこし寂しい。あ、きもいな。
なんてこんなこと忍田本部長に対して言えるわけもないので、店員さんが両手にお盆を抱えて此方に来るのを見ながら水を飲む。

「煮魚定食と、天ぷら定食になりまーす」

かたん、と音をたてて俺の目の前に置かれた天ぷら定食と忍田本部長の前に置かれた煮魚定食を眺めてから、机の端に伏せられた伝票をチラリと見て忍田本部長が口を開く。

「まず食べようか」
「……はい、いただきます」

俺の声を聞いた忍田本部長がぱきり、と箸を割ったのを見てから俺も箸を割り、サクサクの天ぷらに手をつけながらさっきの話を続ける。

「風間さんって方を、紹介してもらおうと思ってるんです」
「あぁ蒼也か、いいな」

もぐもぐ、とご飯を頬に詰めながら俺の言葉に反応する忍田本部長に少しきゅん、としかかったけれどギリギリで止めた。

「慶なら紹介出来たが、あいつは弧月だしな」
「ケイ、って太刀川慶ですか?」
「あぁ知っていたか」
「、知っていたといいますか…………何年も前から知っていました」
「…………そうか、それは良いことを聞いた」
「?」
「あいつは俺の弟子なんだ」
「…………マジすか」


おっと、口調口調。


「それは慶が羨ましい限りです」
「はは、お世辞が上手いな」
「? …………いやいや、本音ですが」
「そ、そうか」

本部長という座に就いている方にこんな低レベルなお世辞が言えるわけもない。というか忍田本部長に言おうとも思わないんだけれど、この人下の人間にもコミュニケーションとかとってくれる人なんだな。いやまあ、ここに食事に来ている時点で既にそういう風にとれなくもないけど、如何せん俺は普通の隊員じゃないから裏があるように思えていた。

「今度慶と話すネタになった」
「…………ろくな話にならないと思いますけど、お役にたてたなら良かったです」
「あ、あぁ」

かぼちゃの天ぷらを箸で掴みながら俺が返すと、忍田本部長は煮魚をほぐしながらそんな俺に『困惑』の視線を向けてきた。それを不思議に思ってかぼちゃの天ぷらを宙にぶら下げながら目を伏せてサイドエフェクトを意識してみると、色々な感情の情報と共に『ガードが堅いな』という視線が読み取れ、思わず一瞬箸を止める。

「あの、やっぱり、何か俺に用があるんですか?」
「っ…………?」

かぼちゃの天ぷらを一口で頬張りながら忍田本部長の目を見てそう言えば、忍田本部長の視線が『驚愕』から『既視感』に変わったのを感じて初対面の時を思い出す。あ、いや、初対面は入隊式の挨拶で俺が一方的に見てるから……ブラックトリガーの申請の時と言うのが正しいかな。
その時にも俺はサイドエフェクトを使ってランダムに四人の視線を読み取って迅に教え、忍田本部長の視線の内容を迅が告げたとき今と同じように驚いていた。だから、その時の読み取られたという感覚をデジャヴのようにもう一度体験て『既視感』という視線に変わっているのだろう。

「俺には…………些細なサイドエフェクトがあるんです、ちょっとだけ人の思ってることが分かる程度ですけど」
「、そうか……だからあの時も」
「そうですね、勝手に読みました。すみません」
「いや、謝ることではない……それにしても、そうか、筒抜けだったか」

忍田本部長は俺のサイドエフェクトに気を悪くするでもなく、その時のことを思い出したのか照れたように箸を置いてから、言葉を続けるために俺をまっすぐ見つめた。

「…………用があったわけではなくてな、少し真意が知りたかったんだ」

その言葉に、かた、と肘が当たって俺のお盆がずれる。
嫌な予感がする。



「真意?」
「その、少し…………嫌な噂を聞いてな」

その忍田本部長の口から出た単語が聞き覚えのあるもので、俺は昨日の哲次の『嫌な噂しか聞かない人』という言葉を思い出す。
あの時はボーダー隊員に回る噂程度なら別に良いかと思って詳しく聞かなかったが、まさか上層部の忍田本部長の耳に入るレベルの噂だったとは。
自分の考えの甘さを少し悔いて忍田本部長の話を進めるために自ら口を開いて尋ねる。

「噂っていうのは……?」
「それがな、君が、その






 人を、殺したことがあると」




「…………おれが?」

その自分が発した言葉が、何故だかどこか遠くにいる他人の声に聞こえた。忍田本部長の気遣うような視線も、騒がしい中で今の単語が聞こえたらしい周りの客からの不安そうで蔑むようで逃げ出したがってるような視線も、全部が要因となってあの時の場面を思い出させ、俺は自分が今椅子に座っているという平衡感覚さえ失っていくのを感じる。落ち着け。ここで思い出すことじゃないだろ。

「…………あー、えっと」
「? 名字くん、?」

不安そうな本部長の声に、俺は虚空を見つめながら頭の端で何かが弾けたのを感じた。


「…………あれは、」






道路の亀裂
瓦礫に埋もれた見慣れた教会の十字架
側に転がる神父さん
鳴り響くけたたましい警報
薄暗い空

砂煙で不鮮明な視界
殺した息遣い

湿気った草むらの匂い
鼻につく血の匂い

腕の痛み
高い耳鳴りの音
頬に伝う液体
高まる脈拍
体内に響く鼓動
迫る近界民の足音

アキちゃんの傷
アキちゃんが来た理由
アキちゃんの血で濡れた手
アキちゃんの泣きそうな笑顔
アキちゃんの体温


アキちゃんの、最期の言葉




じゃあ、だったら、なら、アキちゃんがそうなった原因は









「おれが、殺し」


「っ、名字くんっ!」


俺がいつのまにか無意識に言葉を発しようとしたのを、忍田本部長が辛そうな表情で俺の肩をつかんで遮る。



「、えっ、えっ?」


その腕の痛みに続いて周りの視線が忍田本部長の声量に対する『驚き』に変わったのを感じて、俺はハッと我に返る。
いつのまにか、自分の箸が床に落ちていたみたいだ。

「すみません、その、俺は…………殺して、ないです」

リアリティーに溢れた情景が脳内にこびりつきそうになるのを頭を横に振って取り止めながら言葉を紡ぐと、本部長は少し眉を寄せてからホッとしたようにしつつ冷静を装う。そして俺は重なるように落ちていた箸を拾い上げながらそんな本部長を改めて見つめる。この際人の目なんて、どうだっていい。

「あの…………"直接的には"近界民がころしました。俺はそれを目の前で見ていただけで、」
「その話はもしかして、その手首の…」
「…………そうですね」
「そうか…………」
「いや、誰が噂の発生源なのか知りませんが物知りな人もいるもんですね。流石ボーダー隊員、情報交換が迅速に行われてる証拠です」
「名字くん、」

俺が気を使っているのが丸わかりなのは忍田本部長の視線からも読み取れる。自分自身少し無理矢理過ぎたのも否めない。
俺の言葉に忍田本部長も食べる手を止めて俺の手首にある黒い輪を見つめる。あぁ、ダメだろ俺、上司を不安にさせたら。けれど、取り繕わないよりは遥かにマシな選択だとは思うんだよなあ。

「ほら忍田本部長、早く食べましょう。あまり遅くなるといけませんし」

そう言ってその視線に気付かないふりをして俺がぽりぽり、と沢庵を口に放り込むと、忍田本部長は無言で冷めた煮魚に手をつけ、白米と一緒に口へ運んでから小さく呟いた。







「君は、すこし迅に似ているな」



               ◇◆



 店を出て、俺は会計を終えた忍田本部長がのれんをくぐるのを見て頭を下げる。

「奢っていただいて、ありがとうございます」
「いや、気にすることはない」

忍田本部長はそう言うとボーダー本部基地の方向へ足を向け、俺についてくるように視線を向ける。

「あ、あと一つ聞きたかったんだが、いいか?」

スーツの襟を正しながら横目で俺を見る忍田本部長に大人の色香を勝手に感じながら、多分ああいう色香は俺じゃ何年経っても修得出来ないんだろうなと考えて頷く。

「はい、大丈夫です」
「…………君はどうしてC級に留まる?」
「? 言っていませんでしたか?」
「言ってないな、上層部は皆不思議がってる」
「……………チームを組む気がないからです」

嘘はついてないけど、それが本命ではない。本命は、孤児院の皆の近くに居られるようにするため。今言ったのはボーダー隊員としての、ただ俺がB級に上がらないたったひとつの理由。
それに気がついているのか本部長は少し息を吐いてから、諦めたようにチラリと俺をみて笑う。

「何人かチームを組んでいないB級も居るようだが…………君の考えには、まだ色々何かあるんだろう」
「…………は?」
「? どうした?」


「えっ…………ええええ!?」


忍田本部長の言葉に思わず歩みを進めたばかりの足を止めて目を見開く。
そ、それは知らないだろ!
なんで、え? 迅さん、聞いてないよ?
知らない俺が悪いんだけどさ!!??


「…………もしかして、知らなかったのか?」
「そ、それは…………はい、」


んえ? あ? ってことは、マジで俺がC級に居る意味無くねえか?
防衛任務もしてるのに給料出ないし、スコーピオンしか設定できない訓練用のトリガーで戦うし。
C級だからB級とかA級と話してるとスゴい視線送られるし。
孤児院のみんなの近くに居たいって言っても結局防衛任務やってるし。

「、ははっ」




俺が遠征志願の時のようにまた自分の無知に気付かされて焦っていると、いきなり俺の隣で一緒に立ち止まってくださっていた忍田本部長が笑って俺を見下ろす。

「っ忍田本部長?」
「あぁいや、何だか……初めて本当の名字くんに会えた気がしてな」
「あ、はあ…………」
「それに昨日の会議で、君をB級に上げさせるという話が出ていたんだ」
「!? な、何でですか?」
「昨日の練習試合で君が想像以上に使えると判断した。それに、そもそも入隊時のポイントの時点でこちら側が上げようとしていたのはわかるだろう?」
「ああ、はあ」
「それに、チームを組まなくてもいいと知った今なら君にとっても良いことではないかな?」
「、防衛任務の頻度が上がったりしませんか?」
「おっ、それは働きたくないということか?」
「っまあ?」
「はははっ、」

急に態度が変わった忍田本部長に少し驚きながらも、店内のときとはうってかわって明るい視線を向けてくることに少し安心する。

「君には今、B級と同じような体制をとらせてもらっているから頻度が上がることはまずないだろうな」
「…………マジすか」

B級に上がればトリガーは通常のものを与えてもらえるし給料も貰えるし、周囲の目も…………そりゃブラックトリガーを使う身としては変わらないけれどC級の時よりはマイナスの視線も減るかもしれない。
それに、俺はもっと強くなれる。誰かを守るために強くなれる。
アキちゃんのように。

「し、忍田本部長から進言とか…………」
「あぁ、しておこう」
「っありがとうございます!」

俺の肩に手を乗せて明るく笑う忍田本部長を見上げながら、内心では正直、無知な俺がこうやって判断を急ぐのは得策ではないとは感じている。迅や林藤さんに相談したい気持ちも山々だが、城戸司令の意思が変わらないうちに俺の意思もハッキリさせなければならないので、返事は態度を現すのは早いほうがいい。
迅は別に俺をC級に留めようとはしてないよな。
初対面のブラックトリガー申請でもそんなことはいってなかった。
むしろS級になるよ、とか言ってた気がする。

だから別に迅を信じてない訳じゃないし、裏切ったわけでもないはず…………。



てか俺、迅のこと考えすぎ、か?

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