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今日こそ夢の続きを見れるだろうか。
ユーリ達が向かうのはハルル。
それでアスピオに行ってリタを仲間にしてハルルに戻って、ノール港…だっけ…?
ユーリ達に会いたいな。話してみたいな。
わくわくしながら、スッと落ちていく感覚に身を任せて眠りについた。
気付けば、私は森の中に突っ立っていた。
しかも雨がしんしん降っている。
「…冷たい…ような…」
なんで、森の中なのか、どこの森なのか分からなくて困る。
右を見ても左を見てもあるのは木々のみで、一体どの辺りなのか。
夢の中では痛みを感じないなんて言うけれど、なんとなく雨の冷たさを感じる気がする。
これは夢…だよね?
うーんと首を傾げながら上を向いてみる。
ぽつぽつと顔に水が当たっている…ような。
顔に触れてみるが、よくわからなかった。
なんだか曖昧だから多分、夢を見れていることは確かだろうけど無事にヴェスペリアの夢を見れているのか、それとも違う夢なのかも分からない。
どうしよう。
歩き回ってみた方がいいだろうか。
もし、もしもここがヴェスペリアの世界であるなら、歩き回るのは危険だ。
魔物が蔓延るこの世界で、丸腰の(しかも何故か高校の制服姿な)戦えない私は、どうなるかなんて目に見えている。
「え、どうするってば!?」
夢だし、どうにでも出来るはずなのに、そんなことも頭になく某漫画のキャラの口調になってしまっていることにも気付かないほど、私は狼狽していた。
ガサリと茂みが揺れる音に、びくりと震え上がりながら音の方向に振り返った。
茂みから出てきたのは見たこともない動物だった。
黄金の角をもつ全体的に金と黄色の…ユニコーンのような動物。
私はこれを見たことがあった。
「……リブガロ……?」
そう。ユーリ達がカプワ・ノールに到着した後、ラゴウの屋敷に入るために、リブガロのツノを取りに行くイベントがあったはずだ。
リブガロは私に気付きもしなかったのか、傷だらけの体を引きずりながら歩いて行こうとする。
その時、
「これがリブガロだよ!」
かん高い子供の声が響いた。
その声に驚いたのか、人の気配に敏感になっていたのか、リブガロは殺気高くなると、その子供に襲い掛かる。
「危ない!」
つい、声を上げてしまったが、その時には子供の前に黒髪の青年が飛び出していた。
あっという間にリブガロを気絶させると、ツノをパキリと折った。
「金の亡者どもにゃこれで十分だろ」
「あんたが魔物に情けなんてかなり意外なんだけど」
ああ、私はあの場面を見てるんだ。
ユーリは面倒くさそうにリブガロのツノを弄りながら答えると、リタが信じられないという風に首をすくめた。
そして気絶していたリブガロが起き上がると、今度は襲わず森の奥へと消えていった。
「あ、あれ?なんで?」
カロルが不思議そうに首を傾げるが、ツノが手に入ったんだからとユーリ達は踵を返し歩き出した。
「ちょ、置いてかないでよ!」
慌てて追いかけて行くカロルを見送って、ぽつりと思う。
結局、私に気付きもしなかったな。
なんだか気落ちした気分になりながらも、ユーリ達の後を追いかけた。
2015.08.21
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