07-03
場所変わって冒険者ギルドが所有する訓練所。
朝から
キンバリーはAランク冒険者。Cランクである私が軽々しく
まぁ、外野の視線は無視しよう。相手にするだけ無駄だし。でも、そうだな……。
「結界は張っておこうかな」
おそらく被害が出るだろうから、周囲を巻き込まないために自分達のフィールドに結界を張る。
すると、キンバリーは辺りを見回した。
「何したんだ?」
「結界を張ったの。周囲の人に被害が出るといけないからね」
教えると目を丸くして私を見る。無詠唱で魔術を使ったことに驚いたのだろう。
「じゃあ、先攻は
戦闘狂じゃないのに
好戦的で挑発的な笑みを浮かべると、キンバリーは表情を引き締めた。
そして――強く地面を蹴った。
大柄だというのに
小さくない
「うおおおおおおお!」
気合とともに
結構な重量感があるのに素早く振り回せるのはスキル《身体強化》があるからだろう。
推測しながら避けていると、キンバリーはハンマーを振り下ろす。
私の目の前の地面を叩くつもりだったろうが、私はタイミングを合わせて一歩前に踏み出し、地属性の身体強化にスキル《身体強化》を重ね――左腕を
ドンッと鈍い音が響く。私を中心に風圧が広がる。
それでも私はびくともせず、姿勢を崩さず普通に立っていた。
「良い攻撃だ。でも――!」
これでもかというほど目を見張るキンバリーの
「へえ、あの状態で直撃を避けたんだ。意外と俊敏だね」
「ぅぐっ……そーいうお前は馬鹿力だな。骨に響いたぞ」
「地属性の身体強化とスキルの《身体強化》を同時に使ったから」
魔力による身体強化とスキル《身体強化》を同時に使うなんて
ついでに言うと、宝具であるローブの効果もある。
宝具【悠久の衣】。羽毛のように軽いのに竜の
大抵の物理攻撃にも耐え切る性能を持つおかげで、骨に響くことも、
宝具のことは伏せて独自の技術を明かすと、目を見開いて驚愕するキンバリー。
今の彼はまだ戦えそうだ。だって、パーティー名にもなっている魔武器の真価を
「で……魔武器の力を使わず手加減しているのは、私が武器を使わないから?」
「……当たり前だ。殺しちまうかもしれねーし、フェアじゃねえ」
公平な戦いを望むとは、まさしく戦士だ。
真剣な顔で言ったキンバリーに、内心で
「なら……私も敬意を払おう」
淡い笑みを浮かべた私は、流麗な黒い模様が入った純白の大鎌・
突然の武器の出現に目を丸くする人々の気配を感じつつ、
目の前にいるキンバリーは目付きを鋭くしたが、口元に
「行くよ」
「……おう」
キンバリーが返事をして、一拍後に踏み出す。
同時に駆け出し、
鋼鉄同士を打ち付け合うより鈍く、それでいて高い音があたりに響く。
たった一度武器を交えただけで、キンバリーは「ぐぅっ」と呻く。それに気付かぬふりをして、何度も武器を振るう。
だが、自動的に発動する重量軽減能力以外、今は使っていない。何故ならキンバリーは氷冷の鉄槌の力を引き出していないから。
キンバリーの攻撃の速さと癖に慣れていき、徐々に武器を振るう速度を上げる。
「ぐっ……ぅぉおおおおおっ!」
雄叫びを上げたキンバリーの魔武器から冷気が発生する。打ち合った瞬間、氷冷の鉄槌に触れた
少し驚いたが魔力を通して強度を上げれば、刃についた氷は砕けて消える。
魔武器:氷冷の鉄槌
詳細:水属性と風属性を持つ者が使いこなせるハンマー。冷気を発生させて、触れたものを瞬間的に凍らせ、物質を
確かにこれは当たると死んでしまう。それでも【悠久の衣】で受け止めれば何とかなりそうだ。けれど
キンバリーの魔武器は氷属性。相性を考えるなら神剣ホノイカヅチを選んだ方が正解だった。だけど一気に片付けたら
周囲が一気に冷え込むが、宝具【悠久の衣】が
だが、周囲の気温が徐々に下がっていき、冷気が肌を刺し、
仕方ない、と胸中で呟き、地属性の身体強化から火属性の身体強化に切り替えた。
風属性の
他の属性と違って使い勝手が悪い。それでも使い方次第で鋼鉄を素手で破壊し、使っている間は火属性の恩恵で体温が上昇して寒さ対策ができる。
持続性がないところは面倒だけど、ハンマーの破壊力に対抗する破壊力を考えれば
キンバリーが氷冷の鉄槌を下から振り上げる。
私は彼と同じ攻撃を仕掛けると同時に、火属性の身体強化を発動。
「ぐぉわっ!?」
今まで以上の音が響き渡った途端に、キンバリーは
思っていた以上の威力を発揮して少し驚いたが、距離ができる瞬間を狙っていた私はすぐさま別の行動に移る。
はっきりと目に見えるほど硬い
「
イメージと共に光属性の魔力を一気に込めた。
刹那、キンバリーが体勢を立て直して止まった地点から六本の鎖が立ち昇る。
地面を壊さず出現した鎖はアナコンダより太く、淡く発光している。
キンバリーの動きを封じるように囲んだ鎖は、彼の頭上で交差してアーチを作り、半周すると鎖の先端についている
巨大な
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