03
「ほんと!?」
「ああ!1つ残らずバリバリ食ってたよ」
本当にバリバリね…。
「うれしいっ!」
街に戻り、さっきの女の子におにぎりの事を伝えると、女の子は飛び上がって喜んでいた。そしてあの人が捕まった経緯を話してくれた。あの人はあの金髪の人の犬から女の子を助けるために捕まったそうだ。
「そうか…!それもそうですよね。彼の気性の恐ろしさはさておき、賞金首を狙う事が罪になるわけありませんからね」
コビーさんの言う通りだ。
「悪いのはモーガン親子よ!少しでも逆らえばすぐ死刑でみんなびくびくしてるの」
女の子がそう言った時だ。あの金髪の人がやって来た。
「ひぇっひぇっひぇっひぇっ!!頭が高ぇっつってんだろ!親父に言うぞ!!!ロロノア・ゾロみてぇに磔になりてぇか!?三日後にゾロの奴を処刑する!見せしめだ楽しみに待ってろ」
町の人たちがひれ伏す道の真ん中を海兵二人を連れて堂々と歩く金髪の人。
「三日後?一ヶ月の約束はどうしたんだ!」
ルフィさんが前に出て、金髪の人に詰め寄る。
「なにィ?誰だ貴様、どこで聞いた。ズが高ェな。そんな約束ギャグに決まってんだろっ!!それを本気にする奴もまた魔獣的にバカだけどな。ひえっひえっ〜」
──ドガッ!
私は目を見開いてその光景を見ていた。
ルフィさんが金髪の人を殴った。周りから悲鳴が上がった。
「ルフィさん!やめてください!!落ち着いて!!」
またしても殴りかかろうとするルフィさんをコビーさんがどうにか抑え込もうとする。
「こいつクズだ」
「#name1#さんも見てないで!止めてください!海軍を敵に回す気ですか!!」
コビーさんに言われて、私は迷ってしまった。
その間にも、ルフィさんが大佐の息子を殴ったことで、町は騒ぎ出した。
「や、やりやがった!!あいつ誰だ!!」
「大佐の息子を殴りやがった!モーガン大佐が黙ってないぞ!!」
ルフィがヘルメッポを殴ったことに町の人逹は怯えたようにざわめく。
酷い怯えよう。
「ルフィさん!!堪えて下さい!仮にも相手は海軍です!」
「知るかっ!!」
「ルフィさん…っ…」
私のルフィさんの腕を掴む。ルフィさんがこっちを見たので首を横に振る。
「な、な…殴りやがったな!この俺を殴りやがったな!親父にだって一度も殴られた事ねェのに…」
「俺は海軍大佐モーガンの息子だぞ!!親父に言いつけてやる!」
町の人たちが顔を青ざめさせてビクビクしている。
「お前がかかって来いよ!」
「ルフィさんやめて下さい!!」
「俺を殴った事を後悔しながら死んでいけ。お前は死刑だ!!親父に殺されちまえ!!」
そう言って金髪の人は海兵二人に支えられながら去って行った。
「あんな奴これ以上殴る価値もねェ」
あー…やっちゃったよ。そう思いながら私は落ちているルフィさんの麦わら帽子を手に取って、汚れを優しく払う。
「ルフィさん、気持ちはわかりますが…」
「帽子拾ってくれてありがとな」
私の手から麦わら帽子をとるルフィさんに、なんともいえない不安が募る。
そこに女の子が歩いて来た。
「すごいのねお兄ちゃん、私胸がすっとしちゃった!」
「そうか?じゃあもっと殴っときゃよかったな!」
「またそんなことを…」
女の子は喜んでいるけれど…。
「リ…リカ!!こっちへ来なさい!!」
女の子のお母さんらしき人が呼んでいる。
「あの人と口を聞いちゃだめ!仲間だと思われたらリカも殺されちゃうのよ!!」
「だってママ、あの人はいい人よ!ゾロって人だって…」
「バカな事言わないの!まさか磔場へは行ってないでしょうね!?」
「う、うん行ってないよ!!」
「さ、早く家へ入って!」
女の子は悲し気な顔でこちらを見る。ルフィさんは笑って手を振り見送る。私もなるべく優しく笑ってみる。気づけば皆家に入ってしまい、町は静かになっていた。
「やっぱりただじゃ済みそうにありませんよ!!例の大佐が怒って、下手すれば海軍が動く恐れも…」
コビーさんは頭を抱え、焦りながらそう言う。そんなコビーさんにルフィさんは…
「その時はその時だ!おれ、ゾロにあってくる。#name1#行くぞ!」
そう答えた。
「…はい」
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