正論レジスタント



 今宵もハロウィンタウンでは住人たちが年に一度のハロウィンを祝い、364日にかけて準備していた『恐怖』を披露しあっていた。箒に跨った魔女が闇夜を飛び交い、顔の無い道化師が一輪車を走らせ、薄気味悪い町で唯一明るく輝く月には不気味な影が映りこむ。今回のハロウィンのイベントを締め括ったのもやはりこの男、ガイコツのジャック・スケリントンであった。彼はジャック・オー・ランタンを頭に被り、案山子のような身なりで登場したかと思うと見物人の魔女から松明を受け取り、自身の身体に火をつけて軽やかに舞いを披露する。その場に居合わせた住人達はごうごうと燃える自分達のリーダーの姿に驚き、彼らの恐怖と歓喜の悲鳴が最高潮に達したところで今回のハロウィンの催しは終了となった。多少の内容は違えど、何十回も見てきたこの光景。こうしてハロウィンの夜を楽しんだ住人達は、飽きる事無く翌日から365日後に控える次のハロウィンの為に準備を始めるのだろう……そう、思っていたのに。



「去年と同じさ、一昨年とも……その前の年とも…」



 町一番の功労者に住人たちは喝采を博しているが、当のジャックは腑に落ちない面持ちで広場から一人立ち去っていく。数多の墓石が立ち並ぶ見晴らしの良い高台で、彼は言うのだ。



「いつまで同じ事を繰り返すのだろう……みんなは僕を褒め称えてくれるけど、喝采や名誉なんていらない。何か……そう、僕がまだ見た事の無い世界に出会いたいんだ」



 そう言い残して、ジャックはフラフラと再び歩き始めた。森へと続く門を潜りその姿が見えなくなったところで世界は暗転し、アイスの意識は現実世界へと引き戻される。ゆっくりと上半身を起こしたアイスは、抱えた膝に顔を埋めて乱暴に頭を掻いた。



「……喝采や名誉がいらない?そんなの……」



 膝に埋もれる顔が醜く歪んでいくのが分かった。嗚呼、嫌だ。あのガイコツのジャックに、あの男の姿が重なる。何とも目覚めの悪い夢だと舌打ちしたその時、階段を駆け上がるけたたましい物音とそれを制するゴーストの声がアイスの耳に入ってきた。



「お嬢が起きちまうから静かにしてくれ!」

「嫌だね!というか、むしろ起こそうとしてるんだけど」

「……だが、僕達の都合にルーレッド先輩を付き合わせて良いものだろうか……」

「何言ってんだ!昨日はアイスが居なかったせいでオレ様達までリドルのヤツに首輪を付けられちまったんだゾ!今日は何が何でもアイスに付いて来てもらわねーと!」

「うーん……別にアイスさんのせいじゃないんだけどね」



 騒ぎがどんどんと近付いてくるのに気付き、アイスが慌てて部屋から飛び出そうとした時は既に遅かった。ドアノブを握る寸前で目の前の扉が荒々しく叩かれる。



「アイス先輩!起きてる?ってか起きて!」

「アイス!オレ様達と一緒にハーツラビュル寮に行くんだゾ!」

「おい、二人とも!そんなに乱暴にしたら扉が壊れるだろ!?」

「嗚呼……パラパラと埃が落ちてきた…」



 扉の外で聞こえるお騒がせ4人組の声にアイスはその場にしゃがみこんで頭を抱えた。



「……本当、最悪だ……」





+ + +





「これより、ハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います」



 ハーツラビュル寮内にある薔薇の迷路で、学園長であるディア・クロウリーは声高らかにそう宣言をした。



「……これは、一体…?」

「ええと、話せば長くなるんですけど…」



 有無を言う間もなく無理矢理に連れ出されたアイスは、理由も分からずハーツラビュル寮の庭で待機させられ、あれよあれよという間に目の前でリドルと対峙し始めたエース、デュースの姿に頭を抱えた。ユウの話によると、昨日の『なんでもない日』のパーティーでリドルに首輪を課せられたエース、デュースの二人は、図書館で会ったクロウリーの提案で『寮長の座』を賭けた決闘をリドルに挑む事に決めたのだと言う。どうやらアイスが図書館で耳にしたクロウリーの怒号はこの時もものらしい。確かに昨日ケイトから聞いた限り、リドルの圧政は日々酷くなっているには違いない。しかし、だとしても学年主席で実践魔法の成績の良いリドルに挑むのは無謀も良いところだ。アイスがリドルの姿を捉えるのは一昨日の昼ぶりであったが、相変わらず彼はしゃんと背筋を伸ばし、目の前の生意気な1年生たちに少々顔を顰めている。昨日ケイトは「行き詰っている」と言っていたが、アイスの目には普段と変わらない、自分の言動に絶対の自信を持つリドル・ローズハートが映っていた。



「挑戦者はエース・トラッポラ、そしてデュース・スペード。挑戦を受けるのは現寮長であるリドル・ローズハート。では、決闘の掟に従い、挑戦者のハンデである魔法封じの首輪を外して下さい」



 クロウリーの言葉にリドルは表情を崩さず杖を横に振った。途端に2人の首を隠していた大きな枷は外れ、エースは久々に身軽になった首元を何度も摩る。



「あー、やっと首輪が外れた!」

「どうせすぐまた付けられる事になるんだ。束の間の解放感を味わうと良い。キミ達がボクに決闘を挑むと聞いて耳を疑ったよ。本気で言ってるのかい?」

「当たり前じゃん」

「冗談で決闘を挑んだりしません」



 真剣な面構えの2人を一睨みして、リドルは至極興味無さそうに鼻で笑った。



「まあいいや。それじゃあさっさと始めよう」

「リドルくん、今日の午後のお茶の用意はどうする?」

「愚問だね。ボクのお茶の時間は毎日キッカリ16時とルールで決まっている」

「でも、もう15時半を過ぎてるけど……」



 ケイトの言葉通り、リドルの言う16時までは既に30分を切ってしまっている。手をふらふらとさせて反応に困るケイトに、リドルはさも当たり前のように宣言をした。



「ボクが遅刻をすると思うのか?どうせすぐ決着がつく」



「うわぁ……凄い自信…」

「まぁ、無理も無いかと。新入したばかりで魔法を使うのに不馴れなエースさん、デュースさんと2年生の中でも秀でて実践魔法に長けているリドルさんとでは、実力の差がありすぎます」

「うぅ…アイスさんも中々辛辣ですね…」

「客観的に見て、この事実ばかりは仕方の無い事ですから」



 アイスは小さく頭を傾けて苦笑を見せたが、残念ながら先日のドワーフ鉱山での実力を見た限り、エースとデュースの実力では到底リドルの服を汚す事も叶わないだろう。勿論、新入したばかりでも上級生に引けを取らない魔法センスを持ち合わせた生徒は居るだろう。現に、新入して1週間で寮長の座を奪ったリドルがそれに該当するのだから。



「そういうわけで、ボクには時間が無い。1人ずつ相手をするのも面倒だ。2人まとめてかかっておいで」



 リドルの言葉に、取り巻きの寮生達は一斉に歓声を上げる。アイス、ユウ、グリムを除いて表情を曇らせたのは、トレイとケイトのみであった。



「随分と言ってくれるな」

「カ〜ッ!カンジ悪いんだゾ!」

「こっちだって作戦くらい立ててきてるっつーの!」



 ギリリ、と歯ぎしりを見せるエース、デュース、グリムには目もくれず、リドルは少々面倒臭そうに学園長の方に視線を向ける。



「学園長、決闘の合図を」

「私が投げたこの手鏡が地面に落ちて割れるのが始まりの合図です。では……レディ…」



 「ファイッ!」というクロウリーの合図と共に、『パリンッ』と音を立てて手鏡の破片が地面に散らばった。すぐさま行動に移そうとエースとデュースが自身のマジックペンを振り翳すが、ペン先がリドルに向けられた時は既に遅かった。



首をはねろオフ・ウィズ・ユア・ヘッド!」

「「うわああああ!!」」



 リドルのステッキから放たれた閃光はまっすぐにターゲットの姿を捉え、決闘開始から数秒も経たない間に2人の首にはあの忌々しい首輪が再びかけられていた。



「ぐ……っ、くっそぉ!魔法を具現化させるヒマも無しかよ!」

「ここまで手も足も出ないなんて……」



 あまりにも早すぎる展開にユウは目を白黒させていたが、アイスからしてみれば何も驚くような事は無い。もしや、と少しでも期待していた自分が馬鹿に思える。予想通りすぎて面白みに欠ける結果に反応に困る程だ。アイスのような番狂わせのショーを望んでいたかは定かでないが、『予想通り』という点に於いてはやはりクロウリーも同様だったらしい。



「魔法の強さはイマジネーションの強さ。魔法の効果を正確に思い描くチカラが強い程、正確性も強さも増す。ローズハート君は益々魔法に磨きがかかっていますね」

「ふな゛あぁ……。レベルが違いすぎるんだゾ」

「フン。5秒もかからなかったね。その程度の実力で、よくボクに挑もうと思ったものだ。恥ずかしくないの?……やっぱりルールを破る奴は、何をやってもダメ。お母様の言う通りだ」



 実力の差に愕然とする1年陣を一瞥したリドルは、呆れとも怒りともとれる口調で言い放つ。その言動に不快感を露わにしたのは、意外にもデュースであった。



「くっ……。確かに、ルールは守るべきだ。でも、無茶苦茶なルールを押し付けるのはただの横暴だ!」

「ハァ?ルールを破れば罰がある。そして、この寮ではボクがルールだ。だから、ボクが決めた事に従えない奴は首を撥ねられたって文句は言えないんだよ!」



 誰が聞いても、リドルの言う事が横暴である事には間違いは無い。ただ、現在のハーツラビュル寮にはリドルを打ち負かす程に魔法が長けている生徒も、リドルに物申せる生徒も居ないのが事実。恐らく、この場でその二つを持ち合わせているのはアイスだけなのだが、生憎彼女はどこまでも面倒臭がりなのだ。自分に得があるのであれば話は別だが、他寮の規則、他寮の生徒がどうなろうが、彼女の知った事ではない。自分達の寮の問題なのに、どうして無関係の自分が力添えしなければならないのか。エース達には申し訳ないが、他人の尻拭いを無料タダで請け負ってあげられる程の優しさをアイスは持ち合わせていなかった。それが例え、1年時から親しくしている学友リドルが渦中にあったとしてもだ。



「ルールだからって、何をしても良いわけじゃない!」

「え……?ユウ、さん?」



 だから、自分に直接関係が無いにも拘わらず、熱くなってリドルに意見するユウの姿が信じられなかった。



「罰則も無いルールなんか、誰も従わない!そんな簡単な事も分からないなんて、キミは一体どんな教育を受けてきたの?どうせ大した魔法も使えない親から生まれて、この学園に入るまで碌な教育も受けられなかったんだろう。実に不憫だ」



 途端にリドルの矛先がユウへと変わる。畳みかけるような罵声に、ユウよりもデュースの方が顔を顰めた。



「……テメッ……」

「大体、アイスもアイスだ」

「……私?」



 ユウの行動に唖然としていたアイスは、突然名前を呼ばれてハッと我に返る。何事かと呼ばれた先、リドルに視線を移すと、ごうごうと燃える瞳が自分の姿を捉えていた。



「どうして急に、キミからルールを破ったんだい?キミの所属寮についての詮索はご法度だった筈だろう?」

「……別に、私がそのような規則を設けた覚えはありませんよ。規則をまもっていたわけでもね。ただ、皆さんがご厚意で詮索をしないで下さっただけの事」

「それが暗黙のルールだったからだ。キミの身を守るために必要な。不作法な1年生と関わった事で、まさかキミまで品性を無くすだなんて……」

「お言葉ですが、私は何も変わっていません。1年生の時から何も。それはリドルさん、貴方が1番ご存じでは?」



 ギラり、と臙脂色えんじいろが光る。口調はとても柔らかいが、隣りに立つユウは冷や汗が止まらない。ドワーフ鉱山で自分に負けず劣らず厳しい物言いをされた時に『美人アイスは怒らすべからず」と学んだばかりだったのに。予期せぬアクシデントとはいえ、苛立った様子で組んだ腕をトントンと指で叩くアイスは美しくも恐ろしかった。



「……ここまで言っても分からないだなんてね。アイス、キミには失望したよ」



 アイスはどこまでも表情を崩さず、ただただ口角を上げてじぃっと大きな瞳にリドルを映したままぴくりとも動かない。



「ふざっっっっっけんなよ!!!!!!!!!」



 緊迫した中、動いたのはエースであった。叫び声と共に地面を蹴ったエースは、周囲が唖然として動けない間にぐんぐんとリドルとの距離を詰めていく。



「え……っ?」



 声を上げたリドルは、鈍い音と共に自身の頬が熱を帯び、その身体がよろめいた事に目を白黒させた。



「「リドルくん!?/リドル!?」」

「ローズハートくん!?」



 次いで、ケイト、トレイ、クロウリーを筆頭に場内にどよめきが起きる。



「「「「「げっ……!寮長を殴った!?」」」」」

「右ストレートが綺麗に顔面にキマッたんだゾ!」

「エ、エース!?」

「あー、もういい。寮長とか、決闘とか、どうでもいいわ」



 顔を青くしたデュースを他所に、エースは冷めた目でエースを見据えて吐き捨てる。



「痛……え?ボク、殴られた……?」

「……はぁ…面倒臭い事になってきた……



 クロウリーも、ケイトもトレイも、ユウでさえ、予想だにしなかった出来事に気を取られ、溜息を吐いて苦々しい表情を浮かべるアイスの様子には気付いていない。



「子供は親のトロフィーじゃねーし、子供のデキが親の価値を決めるわけでも無いでしょ。お前がそんなクソ野郎なのは親のせいでもなんでもねーって、たった今よ〜く分かったわ!この学園に来てから1年、お前の横暴さを注意してくれるダチの1人も作れなかった、てめーのせいだ!」

「なに……を、言ってるんだ?」



 友人、という単語にリドルは狼狽える。今、この規則破りの新入生は何と言った?自分に、友人が居ないと言った?じゃあ……じゃあ、アイスと自分の関係は一体何だったのだろう?



「そりゃお前はガッチガチの教育ママにエグい育てられ方されたかもしんないけどさ。ママ、ママってそればっかかよ!自分では何も考えてねーじゃん!アイス先輩と仲が良い?ハッ、仲が良い相手によくもあんなクチが聞けたな!!何が赤き支配者だ!お前はただ魔法が強いだけの、ただの赤ちゃんだ!」

「赤ちゃん……だって?このボクが?何も知らないくせに……ボクの事、何も知らないくせに!」



 声を荒げるリドルに、エースは臆する事無く言い返す。



「あ〜、知らないね。知るわけないだろ!あんな態度で分かると思うか?甘えてんじゃねーよ!」

「うるさい、うるさい、うるさい!!黙れ!!お母様は正しいんだ!だからボクも絶対に正しいんだ!!」



 これは本格的に雲行きが怪しくなってきた。癇癪を起こし始めたリドルを前に、アイスは静かに胸元のマジカルペンに手を伸ばした。



「リドル、落ち着け。決闘はもう終わってる!」

「クローバー君の言う通りです。挑戦者は暴力行為で失格!これ以上争いを続けるのであれば、校則違反になりますよ!」



 しかし、騒ぎはそれだけでは終わらない。今まで大人しくリドルの圧政に屈していた寮生達も、エースの言葉に感化されたのか1人、また1人と彼の言葉に賛同の意を示し始めた。



「新入生の言う通りだ!もううんざりなんだよ!」

「うっ!?」

「!?何だ……卵?寮生が投げた……のか?」

「誰だ!ボクに卵を投げた奴は!」



 リドルの鋭い視線に、慌てて寮生は視線を反らす。何とも身勝手な話だ。陰でコソコソと物言いする事しか出来ないとは……。アイスはスッと自分の表情が欠落していくのを感じた。リドルに罵声を浴びせられたのも腹立たしいが、それ以上に今、この時、エース以外の誰もリドルに面と向かって物言わない現状にそれこそ失望する。



「フ……ハハハ、アハハ!!うんざりだって?うんざりなのはボクの方だ!!何度首をはねても、どれだけ厳しくしてもお前達はルール違反を犯す!どいつもこいつも、自分勝手な馬鹿ばっかり!いいだろう。名乗り出ないなら全員連帯責任だ!全員の首をはねてやる!首をはねろオフ・ウィズ・ユア・ヘッド!!」



 そこからはまるで地獄絵図のようだった。次々にハーツラビュル寮生達の首にはリドルのユニーク魔法である首枷がはめられていく。



「う、うわああ!!逃げろ!」

「ぐええっ!首輪がっ……!」

「アハハハハ!どうだ!誰もボクに手も足も出ないだろう!やっぱりルールを厳守するボクが一番正しいんだ!」

「おやめなさいローズハート君!ルールを守る君らしくもない!」



 クロウリーが叫ぶが、荒ぶるリドルにはその声も届かない。流石にまずいと慌てるのはケイトとトレイだ。リドルの魔法の強力さを知っているからこそ、このままでは最悪の事態が起きてしまう事を杞憂している。



「トレイ、これヤバいよ。あんなに魔法を連発したら……」

「くっ…!リドル!もうやめろ!」

「おい、お前!何でも自分の思い通りになるはずないだろ!?そうやって癇癪起こすとこが赤ん坊だっつってんの!」

「今すぐ撤回しろ!串刺しにされたいのか!」



 これ以上は本当にまずい。ここに居ては自分にも危害が及ぶ可能性が高い。さすがのアイスも地に根の生えた足を上げ、エースを黙らせようと動きを見せる。



「やだね。絶っ対しねえ」

「うぎいいいいいい!!!!!!」

「ガチでヤバいって!お前ら逃げろ!」



 ケイトの合図でその場に居た寮生達は一斉に寮外へと避難をし始めた。たちまち先程まで青空を見せていた空間は一転し、薔薇の迷宮は一面をどよめいた厚い雲が覆っていく。



「うわわ……庭中のバラの木が全部浮き上がっていくんだゾ……!」

「なんて大がかりな魔法なんだ!まさか、アレ全部で突っ込んでくる気か!?」



 慌てるグリムとデュースを他所に、怒りで我を忘れているリドルは荒々しい手付きでステッキを振り翳した。



「薔薇の木よ、あいつの身体をバラバラにしてしまえーーー!!!」

「いけない!避けなさい!」

「もうダメだ……っ!」

「………ッ!!」



 エースは自身の身に起きるであろう打撃を覚悟して目を伏せる。リドルの掛け声通り、薔薇の木々はどんどんとエースとの距離を詰め、ついに蔓が彼の身体に触れる寸前まで来ていた。










「嗚呼……本当、この僕に無料タダ働きをさせるだなんて……この学園の連中は腹が立つ奴らばかりだ」


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