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ハロウィーンの朝、ユリたちは廊下から漂うパンプキンパイを焼く美味しそうな匂いで目を覚ました。今日の授業は声がキーキー声が特徴で身長もかなり低いために本をたくさん積み上げて授業を進めるフリットウィックが担当の「妖精の呪文」である。フリットウィックは生徒を2人1組に組ませた。ハリーはシェーマス・フィネガンとユリはネビルとロンはハーマイオニーだった。
「(ロンはハーマイオニーと一緒か...)」
ユリは少し残念そうだった。また、ロンもハーマイオニーと組んで心底嫌そうだったのが見え見えだ
「ビューン、ヒョイですよ。いいですか、ビューン、ヒョイ。呪文を正確にフをスと言ったために、気がついたら床に寝転んだ自分の胸にバッファローが乗っかっていたんでしたね」
いざやってみるとかなり難しかったみたいでユリは苦戦をした。ハリーとロンもまた苦戦をしていた。すると、ハリーとペアを組んでいるシェーマスが癇癪を起こし杖で羽を子突いて火が出てしまった。ハリーは帽子で火を消すはめになった。ロンもかなり滲めなものになった。
「ウィンガーディアム レヴィオーサ」
しかし中々羽は宙に浮かばない。ユリはふとロンを見てみると──
「ウィンガディアム レヴィオーサ」
「言い方間違っているわ。ウィンガーディアム レヴィオーサよ。ガーを長く綺麗に言わなくちゃ」
「そんなによくご存知なら、君がやってみろよ」
ロンとハーマイオニーがどうやら口論していた。いや、正確にはロンが発音間違えてハーマイオニーにそのことを指摘されロンは怒っているようだ。しかし、ハーマイオニーが呪文を唱えてみると───
「ウィンガーディアム レヴィオーサ」
羽は高く宙に浮いた。フリットウィックはそれに感激し「グリフィンドールに10点を」と加点をした。授業後、ロンはハリーに愚痴を溢した。
「だから、誰だってあいつには我慢できないって言うんだ。まったく悪夢みたいなやつさ。」
ユリと一緒に歩いていたハーマイオニーがロンにわざとぶつかり、怒りと悲しさでどこかにいってしまった。ユリハーマイオニーを傷つけたロンに許せなかった。
「 ロン、いくらなんでも酷いよ。私と同じマグル生まれのハーマイオニーは魔法についてもっと知りたいから予習って復習だって怠らずに人一倍努力をしているの知ってるでしょ。」
「けどあいつ1人も友達いないの知ってるだろ」
「じゃあロン。もし、貴方がさっきハーマイオニーに言ったことを私がそのまんま貴方に言ったらどうする?」
「それは嫌だよ」
「...ハーマイオニーもあんなこと言われたら嫌に決まってるわ」
ユリはハリーとロンに哀しそうな声でハーマイオニーを探しにいくと言い残してその場を離れた。しかし、どこを探してもハーマイオニーは見つからなかった。そろそろ夕食の時間のためユリは大広間に向かった。大広間に着くとハリーとロンが謝ってきた。だが、ユリ自身は何も謝ってほしいとは思ってもいない。ただ、ハーマイオニーに謝ってほしいと伝えた。とりあえず3人は立っているのもあれなので長椅子に座って目の前にたくさん置いてある料理に手をつけた。
「それじゃあ、どこ行ってもハーマイオニーはいなかったんだね」
「うん...ハーマイオニーが行きそうなところ全部探したんだけど」
すると、そこへクィレルがドアを勢い良く開けて急いで大広間に入ってきた。
「トロールが...地下室に...お知らせをしなくてはと思って」
と言ってクィレルは白目をむけて気絶をした。クィレルの話を聞いた生徒たちはパニックに陥ってしまった。だが、ダンブルドアが騒ぎを静めて冷静に「監督生は生徒を連れて寮に戻りなさい」と言った。パーシーはグリフィンドール生を率いて「みんな僕に着いてくるように!」としっかりと呼び掛けた。もちろんユリもパーシーの言う通りに従い寮に戻ろうとするが、先ほどまで一緒にいたハリーとロンがいなかった。ユリは二人を探そうと思い列を離れようとしたが──
「おっとユリ、この状況で列を離れようとしても駄目だぜ」
「迷子になるぜ」
ユリの両脇からフレッドとジョージが現れた。右側にジョージ、左側にフレッドがユリを挟んだ。ユリはこれではハリーとロンを探すのは無理だと思って諦めて寮に帰った。ハリーとロン、ハーマイオニーが帰ってきたときはユリは3人にぎゅっと抱きついた。ハーマイオニーから聞くと2人と仲直りができたみたいだった。
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