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9月1日─────
今日はユリとロンが待ちに待ったホグワーツ入学日である。パーシーとフレッド、ジョージからしたら新学期であるが...。アーサーは仕事のため見送りは出来なかったが、モリーはジニーと一緒に5人を駅まで付き添った。




「ここは毎年マグルだらけね」




モリーが愚痴りながら9と4分の3番線に向かった。しかし、キングズ・クロス駅には9と4分の3番線はない。マグルからしたらこんな馬鹿馬鹿しい駅はあるかって話だ。けれど、9と10番線のプラットホームの柵を通り抜けるとそこがホグワーツ列車の入り口となっている。




「ママ、わたしもいきたい」

「ジニー、貴女はちょっと待っててね。パーシー、先に行って。」




モリーがパーシーを先に通らせた。続いてフレッドが通る出番なのだが......




「違うよ、ママ。フレッドはこっち」

「それでも僕たちの母親かい?」

「あら、ごめんね。ジョージ」

「冗談だよ。僕がフレッドさ」




そう言ってフレッドが柵を通り抜けた。




「じゃあ、次はユリ。フレッドとパーシーがいると思うからそこで待っててちょうだい」

「うん」




ユリはしっかり柵を見てゆっくりと歩き出した。そして、柵を通り抜けるとキングズ・クロス駅と変わらないぐらい人混みは多いがプラットホームの看板には9と4分の3番線と書かれており、紅色の汽車《ホグワーツ行特急》がプラットホームに停車していた。ユリが感心していると、パーシーに名前を呼ばれた。




「ユリ、君はフレッドとジョージから離れないように」




何気にパーシーもユリのことになると少々過保護気味である。




「大丈夫さ。ユリが離れないようにしっかりガードするよ」

「なんたってユリは俺たちのお姫様だもんな」




そこへ柵から通り抜けてきたジョージがやってきた。ロンとモリー、ジニーもその後に続いてすぐにきた。パーシーは監督生であるため指定された席に座らなければならなかったのでここで別れた。4人は荷物を汽車に乗せるために移動した。しかし、ユリは人混みの多さで中々前に進めなかった。そして気づいたらモリーたちとはぐれてしまった。




「どうしよう......」




とりあえず近くにある汽車の入り口から荷物を乗せることにした。ユリは荷物を乗せた。すると、近くにいた眼鏡をかけた男の子が同じように荷物を乗せようとしていた。




「手伝うよ」

「え、あ......ありがとう」

「どういたしまして」




ユリはその男の子の荷物を車内に乗せるのを手伝った。荷物を乗せ終わったあと、今度は席を確保しなければならないので一緒に空いてる席を探した。ようやく空席の席を見つけ、そこに荷物を入れ座席にすわった。




「あ!私ママとお別れしてない!ちょっと待ってて!探しに行かなきゃ!」




男の子にそう言うとユリは急いで立ち上がりその場を離れた。
ユリは彼らはどこにいるんだろう?と思いながら探していると、向こうの方から自分の名前を呼んでいる声がした。




「ユリ!」

「なんですって?あらまあ、ユリ。どこいってたの?」

「ごめんなさい、はぐれちゃった。」




見覚えのある赤毛の軍団をようやく見つけるとユリも一安心した。彼らも彼女とはぐれた時、凄く心配していた。




「ジニー!」

「良かった。汽車が発車する前にユリと会えて嬉しかったわ」




ジニーは満面の笑みでユリにそう言った。すると、汽車が発車する音が鳴り汽車がホグワーツに向けてゆっくりと動き出した。徐々に駅から離れていくのが見えた。ユリもウィーズリー兄弟もモリーとジニーが見えなくなるまで手を振った。


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