彼女
ボウヤが、同居人として紹介された少女に目を見張った……
彼女は、アメリカで興味を抱いた少女だった
銃の打ち方に癖はなく、的に的確に当てるその姿を見て、何度か話しかけた。
ぞんざいな口調で話す彼女は、以前と変わらない……
あれは、素だったのか。
『……沖矢さん、邪魔』
「ああ……すまないな」
沙織は、俺のためにもう一つのゲストルームの掃除とベッドメイキングをしてくれている……。
意外なことだが、彼女は、ぶっきらぼうと言うかボンヤリしているが、洞察力に長けていて、世話焼きなところがある。
ボウヤにも、気軽に話しかける姿に少し妬けた……。
赤井秀一の時は、軽くあしらわれた……
しかし、沖矢昴には、そうはしないようだ……悔しいがな。
「沙織……と呼んでもいいか?」
『……お好きに』
了承を受けて、堂々と呼べる。
あのボウヤには感謝だな
(沖矢さん……シーツコレでいい)
(随分、ファンシーだな)
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