わたしの
「ちょっとくらいいいでしょ?ねぇ?」
「すまないが人を待っている、他を当たってはくれないか?」
「そんなこと言わずにさぁ、」
メーデーメーデー!こちら雅風です!!只今錆兎が逆ナンされている所を発見したヨ!!
待ち合わせの茶屋に行ったら綺麗なお姉さんが錆兎にめっちゃ絡んでるヨ!!
いや、顔の傷含めて彼がイケメンなのは周知の事実だけれど実際逆ナンってあるんだな!?私はじめてみたよ!?
ていうかお姉さん押しくっそ強いな!?この時代の肉食系女子ってか!?やかましいわ!!
そんなことを思いつつ、私は少し駆け足に錆兎を助けるべく近づいた。
「錆兎」
「!、雅風か、」
「またせた、ごめん、」
助かった!とばかりに表情を明るくさせる彼の横で、ふうん、と品定めするようにお姉さんはじろりと私を頭から足先まで見た。え、なにこわい。
「待ってたのってもしかして妹さん?なら妹さんも一緒に来ない?大丈夫よちゃんとお菓子もあげるから」
おおん??きさんいまなんというかたわかっとるんか??おおん??
思わず口元がひくりとひきつる。
「いや、こいつは妹ではなく……」
「大丈夫よお兄さん!さ?いきましょ?」
そしてなおそんなふうに彼を誘う彼女は、錆兎の腕に手を伸ばそうとした。
さすがにイラッときた私はその伸ばされた手をぺしんと引っぱたき、そのまま、二人の間にわり入る。
「突然何するんだい!?」
「なにをするも何も、あなた、しつこすぎ」
睨んでくる彼女をしたから睨み返す。というか、なんなのこの人、さすがに厚顔無恥すぎないか??
ていうか、この手の相手は言い合いしても話聞かないよな?ううん、ええい!!
ぎゃーぎゃーと文句を言うその人から目を背後にいる錆兎に移して、その胸倉を掴む。「はっ!?」と驚く彼の顔を見ながら、がぶり、とその口に吸い付いた。
「え?」
そんな間抜けな声を上げて、お姉さん、そして、見ていたのだろう野次馬たちは静かになる。
口を離して、彼女に向き直り、ビシッと指を指す。
「この人、私のだから」
それを言った後すぐに、袖からお茶代を少し多めの額を縁台に叩きつけるようにおき、ぐいっと、は?え?と未だに混乱しているらしい錆兎の腕を引いてその場をダッシュで後にした。