柱女子会
〇〇〇
ーーーなんて、可愛い子なのかしら!
蜜璃はそう、目の前で新しく柱になったと紹介されたーー雅風のことを見て、そう、うっとりとしながら思っていた。女の子の柱が増えた。
それは、彼女にとってとても嬉しいことだ。自分以外の女性の柱といえば、しのぶだけであり、ほかは全て男性。それが決して悪いという訳では無いのだけれど、やはり、同性の仲間が増えるということはとても嬉しいことだった。
会議が終わり、それぞれ雅風に何やら一言二言話していくのを遠くで見ていた蜜璃は、恋文を渡すが如く少し緊張しながら、雅風にあの!と声をかけた。自分よりも低い位置にあるせいで、上目遣いで見られる形になり、それにまたきゅんとときめいた彼女は頬を紅色に染めて、ほわほわとした笑みを浮かべた。
「よかったら、これからしのぶちゃんもさそってお茶会をしようと思って!一緒にどうかなって!」
「……!、」
一生懸命に言葉を繋ぎながら、誘ってくる蜜璃に、雅風は、おろおろと視線を迷わせると、白い肌をすこし染めながら、こくこくと頷いた。
「いく、お茶会、する」
「やったぁ!それじゃあ、しのぶちゃんのところにいきましょ!しのぶちゃーん!一緒にお茶会しましょー!」
両手を合わせてにっこにこと笑った蜜璃は、直ぐに雅風の手を取り、しのぶに振り返ったのだった。
場所は変わって、三人は蜜璃がいつも贔屓にしている茶屋に来ていた。外の風景を楽しみながら茶を立てられるように置かれた縁台にしのぶ、雅風、蜜璃の順に腰掛け、それぞれ自分の頼んだ茶菓子に舌鼓を打ちつつ、話に花を咲かせていた。
「え、雅風ちゃんって年上だったの!?」
素っ頓狂な声を上げ、蜜璃は知らずにごめんなさいー!とおろおろとして謝りだした。
てっきり、年下だと思っていた。そう白状した彼女に、ふるふると雅風は頭を降った。
「いつもの事、気にしない、」
「ふふ、そうですよ蜜璃さん、彼女、年下に見られやすいですから……この間は富岡さんと歩いていて妹と間違われていましたもんね」
くすくすと笑うしのぶに、少し恥ずかしそうにそっぽを向いた。
「しのぶ……本当のこと、でも、言わないでよ、もう…………それより、蜜璃、呼んでいい?」
「!が、雅風ちゃん!ええ、ええ、もちろん!私は、その、雅風ちゃんのままでもいいかしら?」
「ん、いい、」
話題を切り替え、頷き、雅風はぱくりと手に持っていた三色団子を齧る。んんー!と、目を輝かせる彼女を、大福を摘んでいたしのぶがそれを優しく笑みを浮かべながら眺めていた。
「それにしても、大変、美味、蜜璃、いいお店、しってる」
「えへへ、色んなところのものを食べてるから、他にも美味しいところたくさん知ってるよ」
「!是非、教えてほしい!」
「も、もちろん!」
じゃあ今度また時間が合えばお茶会をーと話せば、こほり、と一つ咳払いが響いた。音のした方ーーしのぶの方を2人で向けば、少しむっとした顔で、私ももちろん行きますからね?と、そういうと手に持っていた残りの大福を口に放った。
目をぱちぱちと瞬かせ、蜜璃は、もちろんよ!とにっこりと笑い、雅風は、しのぶ、一緒がいい、と、くいくい、と着物の裾をひっぱったのだった。
後日、時間が稀に重なって開いた際には、柱女子勢によるお茶会が開かれるようになるのであった。