04


「あれ?」

「あ。」


思わず声が漏れた。
仕事帰りに、魔法のカードを買おうとコンビニに立ち寄ると、見覚えのある金髪の姿があったのだ。
いつぞやの昼装備で。


「カード?」

「大正解です。」

「だろうね。俺も一緒。」

「わぁ…」


ニッコリと笑いながら言う彼に小さく声が漏れる。
もう少し、もう少し見慣れるまでには時間がかかりそうだ。


「わぁ、って何?」

「いや、まぁ、その。」

「うん?」

「…怒りません?」

「うん。」

「いや…私は人の目にこう映ってるのかと…ちょっと。」

「どういうこと?」

「オフを知ってると、なんかこう、胡散臭いなぁなんて?」

「ん?喧嘩売ってる?」

「ように聞こえますね。そう言う訳じゃないんですけど。」


喋りながら互いに会計を終わらせ、自宅に向かって歩く。
目的地は一緒なので、変に別れることもない。


「話してた元カレ?」

「え、話しました?」

「うん。」

「あの…その節は大変ご迷惑を…」


おずおずと言い淀めば、彼は声を殺して笑った。
申し訳なさと恥ずかしさで体が熱い。
主に顔が熱い。


「いいよ別に。」

「本当、すいません。」

「俺もいい思いしたし。」

「あーもう忘れてください本当。」

「あ、そうだ、そういえばさ、明日休み?」

「え?あ、はい。」

「この前のガチャゲー、俺もやってんだけど共闘どう?」

「え?やってるんですか?」

「うん。俺の家来ない?別に取って食おうとかは考えてないし。」


正直、今回のイベントは共闘なしだとなかなかしんどいなぁと考えていたところだった。
リアバレしてない上に身バレが困るのでSNS等もやっていないので、共闘イベになると毎回お手上げだったのだ。
なんとも魅力的なお話だ。


「一回家で着替えてからでもいいですか?」

「おけおけ。適当においでよ。」

「ありがとうございます。」


恥ずかしさを捨ててゲームに負けた私は、彼の部屋より手前の自分の部屋に入り、すぐに着替えを済ませる。
色々ありはしたもののゲーム友達が増えるのは嬉しい。
幸い私のことも知らないようなので助かる。
私は嬉々としながら部屋を出た。



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