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カラットブルー主人公について
(ルフィとゾロとフランキー)

「お前って王子様だったのか!」
「はぁ? ……またその話か。何度言やぁ分かる、そんなのは全くの作り話で――」
「いや、それ以上言う必要はねェぜ……泣かせるじゃねェかこの野郎! そんな重い宿命を背負い、こうして立派に海賊やってんだからよォ!」
「人の話を最後まで聞け変態」
「……お前、いつかは故郷に帰るのか」
「いや? 暫くはこの船にいたいし……それ以前に、故郷には何もないから、帰りたいとも思わないな」
「…………」
「え、何でお前ら黙るんだよ、気色悪い」
「何もない……」
「帰りたくない……」
「もしかして、お前……」
「な、なんだよ」
「……いや、気にするな。行くぞ、ルフィ、フランキー」
「お、おう! あ、今日はサンジにお前の好きなメニュー頼んでやっからな! 特別に! 今回だけだぞ!」
「は?」
「くぅっ! 待ってろ、そんなテメェに、どこでも快適、安眠を約束するスーパーな簡易ベッド作ってやるからな!」
「あ? あぁ、助かるが……」


(あいつの家族、もしかしたらもう、いねェのかもな)
(泣けるぜ……! 気配に敏感なのも、きっと暗殺とかが多かったからに違いねェ。そういう薄暗さは王族には付き物だからな)
(あいつを追い出した奴ら、許せねェなー。いつかおれがぶっ飛ばしてやる!)


「何なんだ、一体……」
Si*Si*Ciao