真っ白な着物を着て微笑む女性と、その隣で嬉しそうに笑う黒い着物を着た男性。ワノ国のしきたりについての知識は皆無といっていいシャチとペンギンとシイラだったが、三人とも(ベポはピンときていないようで、あんな真っ白いの、汚したら大変だな。なんて心配をしている)それがなんなのかは察しがついた。微笑ましい限りである。
幸福を絵に描いたような男女を見て、シャチとペンギンは白無垢姿のシイラを想像する。……全然アリじゃん! そしてついでに、あの着物で隣に立つ自分たちも想像して、でれっとした笑顔を浮かべた。だが、その妄想はあっけなく打ち砕かれる。

「男のひとの着物、キャプテンに似合いそうだよね」

シイラのひとことで、隣に立つ自分たちが一瞬でキャプテンに取って代わる。”似合いそう”どころの話ではなかった。

「うっわ……」
「エゲツな……」

惨敗である。
現実を突きつけられ、ただでさえ傷心の二人に、追い打ちをかけるようにベポが言う。

「キャプテンも似合うし、シイラもあの白いの似合うよ! おれ、二人で一緒に着ればいいと思う!」

完全に流れ弾だ。蜂の巣だ。ベポに悪意がないぶん、残酷さが割り増しだった。
ニコニコするベポ。シイラも、似合うかなあ?と言いつつニコニコ。
……末永くお幸せに。白無垢姿のシイラと黒い羽織に袴姿のキャプテンを想像して、両方の意味で泣けてきそうな二人だった。


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