キラー

みんなわたしに甘いのだ。そりゃあ、わたしだけ場違いみたいに儚そう、悪く言えば、弱そう、な見た目をしてはいるけど、わたしだって、ちゃんとこの船の一員で、ちゃんと戦えるつもりでいるのに。
左腕の骨が折れたときなんて、泣く子も黙るキッド海賊団の名が泣くんじゃないかってくらい、みんなしておろおろして。女の子たちからは、かわいそう!と痛そう!のオンパレード。たしかに相当痛かったけど、わたしはなんでもないみたいな顔をして泣くのを堪えた。もしも泣いてしまっていたら、わたしはわたしを許せなかっただろう。

「なんでみんな、わたしのこと甘やかすの」

ふてくされたみたいな顔をして、両手で頬杖をつきながら、キラーさんに文句をたれてみる。
そしたら、キラーさんは愉快そうに笑ってこう言った。

「そりゃあ、みんな、なまえが好きだからな」



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