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しろい白い雪の降り始める季節。
朝日の差し込む窓、ベッドに寝ているのは可愛らしい少女..ルキ。
家の近くの公立高校に通っている。
「ルキー!早く起きないと遅刻するわよ!」
母親が階段の下から呼ぶ声は毎日のことだ。
ルキはもぞもぞとベッドを出て制服に着替え始めた。
「…あさきらいぃー」
なんてブツブツ言いながらも支度を終えるとスクールカバンを持つと部屋を出て階段を下りたルキはリビングへと入った。
「まだ寝てても良かったのに…学校行きたくないから」
ソファーに座り、テレビを見ながら話し掛けてきたのはカズマ。1つ下の幼馴染みであり、弟だ。
幼い頃にカズマは両親を事故で無くしたためルキの家に引き取られたのだ。
そのせいなのか、カズマは小学生の頃から過度ないじめにあう事が多く、体も心も傷めた…それ故か、ルキ以外には心を開かないのだ。
「またそんなこと言うんだから…連れてくわよ」
ルキはカズマにそう言うと、朝食を食べ始めた。
「まぁ、ルキの側は安全だから良い」
いつからか、カズマを守るのはルキという状態だ。
「ずっと、カズマのそばには私がいるよ」
ルキはいつものように、カズマに微笑みかけた。
「……………」
カズマはソファーから立ち上がり、ルキの所に行って制服の袖を掴んだ。
「かわいいな〜カズマ」
ルキは嬉しそうに言った。
「ルキ…」
存在を確かめるように、呟かれたルキの名前…そしてカズマはルキに後ろから抱き付いた。
放したくない…何処にもいかないでと……。
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しろい白い雪の降り始める季節。
朝日の差し込む窓、ベッドに寝ているのは可愛らしい少女..ルキ。
家の近くの公立高校に通っている。
「ルキー!早く起きないと遅刻するわよ!」
母親が階段の下から呼ぶ声は毎日のことだ。
ルキはもぞもぞとベッドを出て制服に着替え始めた。
「…あさきらいぃー」
なんてブツブツ言いながらも支度を終えるとスクールカバンを持つと部屋を出て階段を下りたルキはリビングへと入った。
「まだ寝てても良かったのに…学校行きたくないから」
ソファーに座り、テレビを見ながら話し掛けてきたのはカズマ。1つ下の幼馴染みであり、弟だ。
幼い頃にカズマは両親を事故で無くしたためルキの家に引き取られたのだ。
そのせいなのか、カズマは小学生の頃から過度ないじめにあう事が多く、体も心も傷めた…それ故か、ルキ以外には心を開かないのだ。
「またそんなこと言うんだから…連れてくわよ」
ルキはカズマにそう言うと、朝食を食べ始めた。
「まぁ、ルキの側は安全だから良い」
いつからか、カズマを守るのはルキという状態だ。
「ずっと、カズマのそばには私がいるよ」
ルキはいつものように、カズマに微笑みかけた。
「……………」
カズマはソファーから立ち上がり、ルキの所に行って制服の袖を掴んだ。
「かわいいな〜カズマ」
ルキは嬉しそうに言った。
「ルキ…」
存在を確かめるように、呟かれたルキの名前…そしてカズマはルキに後ろから抱き付いた。
放したくない…何処にもいかないでと……。
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