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しろい白い雪の降り始める季節。
カーテンから朝日の差し込む部屋のベッドで寝ているのは、高校生のカズマ。
「カズマーー!!」
下の階から元気良く彼を呼ぶ声がすると、バタバタと階段を駆け上がる足音が聞こえて部屋のドアが開く。
「朝だよ!今日も遅刻する気なの!!?」
カズマを起こしに来たのは幼馴染みのルキ。
「おーきーろー!」
まだ寝ているカズマの布団をはぎ取って、大声を出しているルキ…それでも彼は起きない。
「はぁ…置いて行くかな、起きないし…キャッ!?……」
起きない彼を起こす事を諦めたルキの視界はグラリと揺れ、気付けば寝ているカズマの腕の中だ。
「起きてんの?カズマ?」
返事は返ってこない…。
どうやら、今日は自分も遅刻せざるを得ないようだ。
昔からカズマはルキを抱き締めて寝るという癖がある。
そうなればカズマが起きるまで放してはもらえないのだ。
「私は制服着てるんだけどな…」
いつもの事だけど…とルキは呟きながらカズマの髪を愛しそうに撫でていた…。
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しろい白い雪の降り始める季節。
カーテンから朝日の差し込む部屋のベッドで寝ているのは、高校生のカズマ。
「カズマーー!!」
下の階から元気良く彼を呼ぶ声がすると、バタバタと階段を駆け上がる足音が聞こえて部屋のドアが開く。
「朝だよ!今日も遅刻する気なの!!?」
カズマを起こしに来たのは幼馴染みのルキ。
「おーきーろー!」
まだ寝ているカズマの布団をはぎ取って、大声を出しているルキ…それでも彼は起きない。
「はぁ…置いて行くかな、起きないし…キャッ!?……」
起きない彼を起こす事を諦めたルキの視界はグラリと揺れ、気付けば寝ているカズマの腕の中だ。
「起きてんの?カズマ?」
返事は返ってこない…。
どうやら、今日は自分も遅刻せざるを得ないようだ。
昔からカズマはルキを抱き締めて寝るという癖がある。
そうなればカズマが起きるまで放してはもらえないのだ。
「私は制服着てるんだけどな…」
いつもの事だけど…とルキは呟きながらカズマの髪を愛しそうに撫でていた…。
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