4、眠り姫にキスを

目が覚めたら、空色の綺麗な髪が目の前にあった。ルキの髪だ。
どうやらここは軍の砦の、僕とルキに割り当てられている部屋のようだ。僕はまた皆に守られ、足手まといにも生き残り...僕は愚かにも今になって怖くなり泣きたくなって、それを隠すように同じベッドの隣に眠る彼女の胸に顔を埋めた。

「キ...ルキっ...!」

ねえ、起きて。僕を抱き締めて、大丈夫だよって君の声で安心させて...お願いだから。
僕は君がいないとダメなんだ。ねえ...ルキ?返事をして。

「ルキ起きて...」

僕の目から涙が溢れてルキの服を濡らし、彼女自身を濡らす。涙の冷たさが君に届いても、僕の想いは届かない。
まったくルキは起きる気配さえも、空色の瞳を隠すばかりのまぶたはピクリとも動かない。

「ルキっ...」

僕は君に怒りをぶつけるように、ルキの唇に噛み付いた。
君が目を覚ますか、僕が諦めるまで...残酷な眠り姫にキスを












 ̄ ̄ ̄ーーー_____
 ̄ ̄ ̄ーーー_____

ルキside

何処かで、遠く、近く...あなたのつらそうな声がきこえる。
私はあなたを守りきれなかっただろうか?

紘樹が泣いている。あなたの傍で、あなたの柔らかい髪の感触を楽しみながら、大好きなあなたの笑顔が見たい。


私が起きないからって、いじけて怒らないで...?

私があなたの頭を撫でないからって、切なそうに泣かないで...?



ねえ、お願い。こんな私にそんな価値は無いから...。

子供みたいに拗ねないで?

またいつもみたいに“可愛いね★”って笑っちゃうよ?

ねえ、
「...っ紘樹...」

あなたをぎゅって、抱き締めたい。

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