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本日のティータイムと白うさぎを堪能したハートの女王は、1度城内の北南にある書庫へ行き数冊の本を巨大な本棚達から選び出して自分の私室へと来ていた。
この私室もかなり広く、それに合わせたように広々としたベッド。天井から虹色のカーテンが下がっている。

「やあ、リデル遊びに来たよ」

本を読んでいたハートの女王に突然話し掛けられた声。
本から視線を外して声のした方に視線を向けると、顔だけ宙に浮いているシマシマの猫。彼は自由自在に姿を消して現れ、いつもニヤニヤ笑っているチェシャネコだ。

「どうしたの?チェシャ。いつも夜に来るのに」

チェシャネコの顔だけの登場にはもう慣れたハートの女王は、本にしおりを挟んで閉じて脇に適当に置いた。

「驚かないのか...次は違う登場のしかたにしよう」

驚いてくれないハートの女王に不満そうな顔を向け、チェシャネコは言った。
そんな彼に迷惑そうな顔をするのはハートの女王だ。チェシャネコの登場のしかたには何度も驚かされている。とても心臓に悪いのだ。

「お願いだから普通に来て」

「君の言う“普通”とは何だい?僕にとってはこれが普通だよ」

ニヤニヤ笑っているチェシャネコ...ハートの女王はどう答えるべきか考えていた。
するとチェシャネコは顔から下の体も現して、すとんッとハートの女王の膝の上へと丸まった。

「まあ、いいじゃないか。僕はリデルの驚く顔と“ここ”が好きなんだから...」

そう言いながら前足で眠たそうに顔をこすり、普通の猫のように鳴いてみせたチェシャネコ。
ハートの女王は考える事を止めて、そんなチェシャネコの頭を撫でた。

「さっきはハクヤを撫でてたの」

「君は何度言ったら分かるんだい?」

膝の上のチェシャネコからの鋭い視線。

ーーー僕が君を独占している時に他の男の話なんてしないでよ



チェシャネコの独占欲"

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