第二話 俺のとなり...

とある休日。竜也は駅にいた。
昨日、学校でひなたがデートをしようとうざかっ...いや、言われてしぶしぶOKしたのだ。

「ごめん待った?」

遅れて来たにも関わらず、ひなたは悪びれもなく可愛く言う。
竜也はそんなひなたを少し可愛いと思う...。

ーーーだけど何処か...“違う”

「先輩?」

いつも何処か遠くを見ている竜也...ずっと、そんな竜也を見てきたひなた。
理由は知らなくても、なんとなく解る...彼には想う人がいる。

「そんな竜也先輩を好きになったんです...」

近くにいるのに、竜也に届かない小さな言葉...。
そして、ひなたはいつものように笑う。

「早くデートしよう!」

そんないつものひなたに腕を捕まれ、竜也は歩き出す。


ーーーやっぱり俺のとなりには......

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