05


‐保健室の前の廊下‐

星羅をお姫様抱っこしながら、器用に保健室のドアを開けて入る純也。

「サボりは、ダメですよ」

そう声をかける彼は、保険医である村田先生、歳はまだ若くて高等部だけでなく学園中の女子から人気である。

「黒木が俺とぶつかって..その後、壁にぶつかったので連れて来ました」

状況を説明する純也。
星羅は、顔をあげられずにうつむいている。

「そうでしたか。失礼しました」

村田先生は、謝りながら奥にあるベッドへと案内する。
純也は、ベッドの方へ行って星羅をおろす。

「頭は打っていませんか?他に痛いところは…」

「…大丈夫です…」

星羅は、うつむいたまま答える。
村田先生は、星羅の膝の傷に気づいて言う。

「…膝、擦りむいていますね」

消毒やらを取りに棚へ向かい、いろいろ出しながら純也に言う。

「大丈夫ですから、体育館の方へ行って下さい」

「……はい」

少し間があり、純也は保健室を出ていく。
それを、何だか、寂しそうな顔で見つめている星羅。

「……………」

ドアが閉まり、気づくと、消毒やらを持った村田先生が近くにいて言った。

「彼がいたほうが良かったですか?」

星羅は、慌てて首を横に振る。

「…では、傷の手当てをしますね」

村田先生は、微笑みながら傷の手当てを始めた。





星羅side

桜木純也が、近い…///


何で、こんなことに!?

何で、お姫様抱っこ!!?


それに、ソラさんみたいなこと言うし…

怖いんだけど……

…保健室…

恥ずかしすぎて顔なんてあげられない...絶対に顔赤い///





そんなことを思ってたら、桜木純也は保健室を出ていく―――


それが、当たり前だよね?


“行かないでほしい”


なんて思うのは.......



『彼がいたほうが良かったですか?』



え!?そんなわけない!!


……私は、どうしたら...いいんだろ―――――――








純也side

…黒木、かるかったな...それに…


…って、俺は何を考えて…!?///


廊下の壁に右腕をつき、左手で頭をかかえる。



「…黒木……俺のこと嫌いなんだよな…くそっ…」



感情に任せて、壁を殴ってた―――――







お昼‐練習室555‐

練習室の中には、ルナと炎騎と星羅の3人。

「ル〜ナー!何で、一緒なのー!?」

星羅は、いきなりルナに泣きつく。
ルナは、驚きつつ言う。

「は?何?」

「だって……」

「ルナは、オレのだ!」

星羅のセリフを遮り、炎騎は星羅からルナを離す。

「とらないでよー!」

「ルナは、オレのだって言ってるだろ!」

「ルナは、もともと私の!!」

星羅と炎騎がケンカを始める。
ルナは、ため息をつく。だけど、何だか嬉しそうに言う。

「……何かいいかも…」



―――――時間が経って、2人のケンカに一段落つく。
ルナは、ずっと2人を観察していた。

「で、星羅は何が言いたかったの?」

ルナも話がいきなりだ。

「……ルナが、炎騎の音がきらっ……」

ルナは、慌てて星羅の口を手でふさぐ。

「星羅!!」

「オレが何?」

やっぱり気になる炎騎。

「何でもないの!」

ルナは、ごまかして星羅を連れて練習室を出て行く。

「へ…?何で!?」

「は?おい、ルナ?」

炎騎は、訳が分からない。
練習室のドアが閉まるのをただ見つめる―――――


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