06


‐廊下‐

練習室を出てきた星羅とルナ。

「星羅!炎騎に余計なこと言わないで!」

「…へぇ〜炎騎の奴、知らないんだ★」

星羅は、楽しそうだ。

「……そんなことより、星羅の話でしょ!?」

ルナは、話を変えようとする。
星羅もそれでいいようで、最近の桜木純也とのことを話始める。

「……それで、私...」

「桜木のことが、好きなんだ♪」

笑顔で核心をついてくるルナ。
星羅の顔が赤くなっていく。

「なっ…ッ…!///」

「おもしろーい♪」

ルナは、すごく楽しんでいる。

「ルナだって炎騎のとき、こんなだよ!?」

星羅は、ルナに言われっぱなしで気に入らない。

「…そうかも……でも、音が嫌いで..その人がスキ、か……」

「また、ルナと一緒……」

2人の間に沈黙が広がる。
どちらも諦めた表情をして口を開く。

「「しかたないんだよね」」

同じ声がハモる。そんな2人に近づいて来る1人の姿。

「2人して、何してんの?」

サックスを背負った拓だ。

「ん〜…女子会?」

ルナは、とぼけながら答える。

「いや、違うから…」

ツッコミを入れる星羅。

「…楽しそうだね?」


気を使う拓(笑)。
話を普通に戻す星羅。

「これから、練習?」

「ああ、桜木と……組むのは最後になるかも知れないけど…」

何だか、寂しそうに言う拓。

「「え?何で!?」」

セリフがハモる2人。
聞いてないよと、付け加えるルナ。

「…聞いてない?学園中に広まってるんだけど…」

2人して、下を向きながら言う。

「…もともと私は、情報にうといし…?」

「最近、炎騎のことで頭がいっぱいだったから…///」

ルナのは、完璧なのろけだ。
のろけをスルーして話す拓。

「…ピアノの天才、桜木純也_____音に感情が乗らないが、技術が半端ない…って言われてたけど…今は、ピアノが弾けなくなってるよ…」

拓は、星羅を見て言っている。
星羅の頭の中に“いつかの音楽準備室の記憶”が思い出される。

「…私の..せい……?」






星羅side

私が、悪いの………?

私が...あんたの音キライッ…!...って、言ったのが悪いの……………?







‐音楽室へと続く廊下‐

「…はぁ……っ…」

息をきらせて廊下を走っているのは、星羅。
今日は、終業式だけだ。だから、生徒はほとんど帰っていていない。
すれ違う奴はいなかった。






星羅side

「練習するのって、音楽室?」

私は、たくに聞いた。
何故か、桜木純也のところに行かなきゃいけない気がしたから………



『そうだけど…』



たくが、そう答えるのを聞いたのと同時に体が動く……


音楽室...ちがう…


桜木純也のとこへ向かって走っていた………





私は、どうして…

走ってるんだろう……?


桜木純也に会って何を言えばいい?

…なんて言えばいい…?


でも、行かなきゃいけない気がするのッ―――――




廊下の先の音楽室から…桜木純也のピアノの音が聞こえた………どこか、苦しそうで、せつない…どうしてだろう…?





すごく..聞いてて“せつない”よ―――――――


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