14:午前3時の葛藤

トランスフォーマーの科学力様様である。タランスは天才だ、すごい技術の持ち主だ!

褒め倒す。

「才能ッスかね」

ドヤ顔をするタランスに嫌な気持ちになることもなく、嬉しい気持ちが大きい。
タランスの技術により、植物や虫の糸や繭やらをトッピングいろいろ混ぜて衣服を作ることに成功したのだ。

カオはこちらに流れついたときには身1つで、荷物もなく。ずっと着替えが欲しかったのだ。洗濯はしていたが、その間は寒い寒いと植物の葉に包まれて過ごさねばならなかった。


うきうきとスキップをしながらスカートを翻していると、聞き慣れた声が足を止めた。


「カオ…?」

「ランページさん!」


ランページはカオを上から下をじっと見た。


「いつもと、ち…違うのう」

「新しい服ですよ!言わば変身です!」

「に、その、似合うとる」


顔を背けるランページに、なんだもっと見てほしいのにと少しだけ残念。


「綺麗にしましたよ。ほら、よく見て」

「いっ…一回見たらええじゃろう!」

「ランページさんのために着てるんですよ」

「わしのため…」


またこちらに目をちらりと向けるカニ。
新しい装甲は好きだ、強くたくましく恐ろしく見えれば見えるほど良いと思っていた。
だがどうだろうカオの方は。弱々しく、ヒラヒラと薄い。少し引っ張れば破けるに決まっている。何も守れやしないだろう。


「戦いには向かんが、ええと思うとるわい」

「すぐ戦い基準なんだから」

「それよりもわしゃあ、そのヒラヒラしとるもんの中身が気になるがのう」


どうなっとるんじゃ、とランページはしゃがみこみカオを見る。


「見せられません。すけべがに」

「純粋な疑問じゃ」


悪い顔をしている。カオは思った。
トランスフォーマーと全く体の作りが違うのだから、見ても仕方がないだろうとは思ったが、世の中わからない。死守しなければ。


「パーツは剥がすためにあるもんじゃ。ほれ見せてみい」

「ろくなことにならないから嫌ですー」

「力ではわしに勝てんぞ、ほれほれほれ!」


きゃー痴漢!そんな声とは裏腹に笑い声がする。またいちゃついているのだなとメガトロンはハァ〜と大きな溜め息をついた。

ダーにスパークを少しだけにぎるように命令を出すまであと5秒。