16

あれ、アイツは?とアニキに聞けば、さあ…とだけ。
アイツはこういうイベントごとにはとにかくうるさいやつなのに。なんだか自分が期待していたようで面白くない。もう充電して寝るか、と充電ベッドに向かう。ゴールドフットは充電ベッドのフードカバーを取ると、そこに居たのはカオ、探していた奴だった。

「フット!バレンタインだから!」
「ばか!ここは危ねえから隠れるのやめろっつったろ!」

チョコだよと取り出せば、フットは礼を述べて受け取る。なんやかんやとフットも安心しているところがあった。そんなことスクラップになっても言ってやるものか。

「フ、フット!」
「なんだよ」

チュ。
油断した。フットはカオからチューされると、赤くなりながらチョコをかじった。

「もーフットこういう時は、お前の方が甘いぜ…とか言うもんでしょ」
「言うわけねえだろ、妙なこと言ってんじゃねえよ」
「フットは、甘かったよ」

軽くカオを小突くと、一緒に食うかとチョコを差し出した。