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「ん」

出会い頭に渡されたそれは、高級そうな雰囲気を醸し出していた。

「フットから!私に!」
「あー。あれだよ、いちおうな、もらったもんは返さねえと」

ゴールドフットはさっさと帰るつもりであったが、カオはそれはそれは目を輝かせて喜んでいるので、それに目を奪われる。

「嬉しい!嬉しい!ありがとう!大切にするね!」
「まだ開けてもねえじゃねえか」
「この包み紙も大切にするの!ねえリボンもとっておいて良いでしょ!」
「好きにしやがれ!」

フット大好き!とカオはフットに飛び込む。それをフットはやれやれとしながらもしっかりと受け止めた。

「ねえ、フット大好き」
「もう聞いた」
「何回でも良いでしょ!ね、大好き!」

力が強くなるカオの手は、フットを離さない。愛おしくてたまらないのだ。

「なあ、カオ」
「うん」

フットは少しだけ意地悪であった。

「好きだぜ」

意地悪なフットは、不意打ちにカオが弱いことを知っていた。そうやって言うだけで、へなへなと力が抜けてゆくカオの手。

「なんだ、俺がおされてばかりだと思ってたのか?」
「言わないじゃない、いつもはそんなこと」

今日は特別だとフットはささやく。逆転されるとカオは本当に弱かった。フットもそれが楽しく、ふとしたときにこうしてカオを弱らせた。

「カオ、おいこっち向け」
「嫌よう。恥ずかしい」

今日は勝ったなとフットは笑った。