Beijar
「おれはロボだから…」
と、ノキオは言う。どう見ても人間なのだが。まあ本人がそう言うのならば仕方がない、と諦めているが素直になってくれたらいいのに。
「おれはロボだからいけないことなのだが、その、カオが好きだ」
そんなことを言われて、手を握られてしまう。こんなに温かいのにロボだというのかと思うと笑えてしまう。
「ロボでも私はかまわないけど」
「!」
予想していなかった答えだったのか、ノキオは赤くなってゆく。ほら、そんなに赤くなるロボがいるのかい。
「美女と野獣とかあるじゃない」
「ほう、おれが美女か」
「そっちなんだ」
誰かツッコミをやってくれ。
「だがカオも美しいぜ」
「あ、ありがとう」
名作の教訓から学べないのか、こいつは。
「ノキオは人間にはならないの?」
「そんな魔法みたいなことにはおこらないと思うぞ」
「ほら、カエルの王子様にキスしたら元の姿に戻るお話があるじゃない」
「!あーなんだか元に戻る気がしてきた。めちゃくちゃしてきた。あーキスしてもらえたらめちゃくちゃに人間になれる気がするなー」
しないけどめちゃくちゃ必死だ!ノキオがキス待ちの顔してる!素直じゃない!
キス待ちのノキオを置いてカオは家に帰った。余談だが、一晩ノキオはキス待ちをしていたらしい。