02:LOVE OR LIKE

「すっかり良い子ちゃんしてるッスね」

前にもこんな光景を見たような気がすると思いながらタランスはぼやく。
クイックストライクはカオの周りで、代わりにやるギッチョン、自分が持つギッチョン、ギッチョンギッチョンブラブラブラ。

「あれじゃむしろ効率が悪いッスよ。コラー!ボケサソリ!人間に下仕事任せてさっさとするッス〜!」

プンプンと工具を振り回して喚くクモにコブラはシャー!と威嚇する。

「クイックストライク、仕事ちゃんとしないと…」

大人しく自分の持ち場に戻るクイックストライクはやけに素直であった。
そう思った矢先、せっせと働いて仕事をこなし、すぐにカオのもとへ戻って来た。

「後は俺がやるでギッチョン!」

「仕事早いんだクイックストライク、ありがとう。でも、私も自分の仕事はこなさなきゃ」

「じゃあ一緒にやるギッチョンチョン〜!」

結局一緒に居るし煩いし、手伝うならこっちを手伝えと心底思うタランスであった。