こんぶまき

着物、という衣類がある。言えばそのくらいの認識で、特にどうとも思っていなかった。服は似合うものを着ていれば良いのだとキラーは考える。

そう、今この時までは。

ガシャーン!とグラスを落として割ってしまったキラーは、飛び散るガラスなど見ていなかったし、ストローもどこかへ飛んでいった。

目の前にカオが着物で立っているのだから。目はそちらへ向くばかりだ。

「良い」

キラーはただそれだけ口にした。

「はじめてです。嬉しい」

「ああ、良い」

「すごいですよね、キッドさんが着付けしてくれたんです。器用なんですね」

さすがキッドだ。キッドにこんな特技があったとは。

「いや待て。キッドがしたということは、このヒラヒラの中身をキッドに見せたのか?」

「えっ、はい…いけませんか…?」


キラーはその日からキッドに着付けを習った。布団をぐるぐる帯巻く姿は、船員たちには奇行に見えたという。





****
また無理くりの着物を着るシリーズ。ワノクニは二人はあれなので、どっかでどうにか、着てほしい。