チーかま

ふわりと陽を浴びた。
朝を迎えた、と目を…

「ん」

「!」

開ければ、擦りつく男あり。
悲鳴にもならない。コレをどうするか判断に困っているところ、すり、と男が胸に頬ずりをしてくる。
反射的に男を引き離すと、男は目を覚ました。

「キラーさん!何してるんですか!」

「おお。良い朝だな」

潜り込んだ男はキラーで、キラーは勝手に潜り込んだわけで、よくこういうことがあるわけで。

「自分の寝床で寝てくださいよ!いつも言ってるじゃないですか!」

「なんだ、それなら何故抵抗しない。警戒心が無さすぎるんじゃないのか」

「そんなキリリと言われても、潜り込んだのはキラーさんじゃないですか!」

大きな欠伸をするキラーを見る限り、何をそんなに騒ぐのかと思っているに違いない。

「カオ、おはよう」

ちゅ、とキラーはカオに口づける。

「もう、もう」

赤くなるカオは、布団を手繰り寄せる。それは可愛らしく見えたらしい、気を良くしたキラーは再び、三たびと口づけをした。

「朝から」

「夜なら良いのか」

「夜でも恥ずかしい」

キラーが五回目のキスを落とす同時、するりと手が滑り込んでくる。カオは口を口で蓋され、声も出せずに恐々とシーツを掴んだ。


「居ねえと思ったらまたここかキラー」


乱暴に戸が開かれたと思えば、キャプテンが青筋を立てている。

「キャプテン」

「なんだキッド、朝が早くて感心だな」

「隣でギャーギャー騒ぎやがって寝られると思うか」

ドスン、ギシリとわざとらしく音を立ててキッドはベッドへ座り込んだ。
イラついているらしい。カオには背を向けて座っていた。

「カオ、いつまでも股開いてんじゃねえ。見えてる」

「あっ」

キッドに言われて、慌てて足をたたむ。
惜しいとキラーは呟いた。

「キャプテンはあれでいて紳士なのに、キラーさんはどうにかならないの!」

「嫌がる素振りを見せないからだ」

「見せてますよ!変態!」

ぼかぼかと叩き応戦するカオと、ケロリと受け止めるキラー。それをため息混じりで顔を覆いながら聞くことになるキッド。

船は賑やかな方が良い。