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「コラソンさんは、幽霊なんですよね」

「ああそうだ。ほら、足がない」

「でも、ゴハンも食べられるし、触れるし、寝るし、ほとんどひとりのおじさんじゃないですか」

「おにいさんだ。それに、幽霊なんて正解を見たことあるのか?おれが初めてなら、これが幽霊の正しい在り方なんだろうよ」

コラソンはまるで普通に生活に馴染んでいた。足が無くて、宙に浮かぶ他はまるで普通の人間のように暮らしをして。

そして、もうひとつ。
コラソンは不思議な力を持っていた。生前ナギナギの実を食べたというコラソンはその力がまだ使えるのだ。普通、死ねば能力は消えるものなのに。
幽霊のミラクルパワーだとわけのわからないことを言って、ドヤ顔をするコラソンだったが、この力はまるで意味がない。
能力を使わなくても、コラソンはカオの他には見えないし、感じることもできなかったからだ。

「ていうか、コラソンさんのその能力は生前でも役に立っていたんですか」

「もちろんだ!子どもにも大人気だぞ!安眠もできる!」

「コラソンさん、結婚していたんですか?子持ち?」

苦い顔をした。コラソンは、言いたくないのか、今までベラベラと話していた癖に黙った。

きっとこのコラソンは結婚して、子どもがいたのに死んだのだと、勝手に理解した。


「言わなくても良いんですよ。コラソンさん、せめて成仏できると良いですよね」

「ああ。きっとあいつも、そう願ってくれているさ」

匂わせるなあ、このおじさんは。そんなことを考えて、朝食を食べる。目玉焼きには、塩をかけるのが最近のマイブームだ。前までは醤油だった。

「成仏するまで、ここに居ても良い?よし、おれが許した!」

「ひとりで決めた!良いですけど、呪いとかかけないでくださいね!」

目玉焼きにケチャップをとかけて、コラソンはガツガツと食べ始めた。
おれがかけるのはケチャップだけさと謎のキメ台詞を言いながら。