バラツキ
集団リンチに合った時、助けてくれたのはミステリオン。汚い大人から助けてくれたのもミステリオン。落としたハンカチを届けてくれたこともあった。
そんなミステリオンの去り際に「待って!お願い、お話しさせて!」とマントを引っ張ったら、驚いたことにオッケーが出た。こくりと頷いてくれたのだ。
「嬉しい!ミステリオン、いつもありがとう。だいすきよ」
「あ、ああ。その、…礼はいらない」
「本当はミステリオンとハグしたいなって思うくらい、好きなの。でも、私友達のケニーくんも好きなの。軽い女の子って思われるかしら…ミステリオン、どうしよう…」
「え!本当?!…コホン、そのー…ケニーくんは気にしないんじゃないかな、ハグくらい」
片思いだと思っていたケニーは飛び上がる。これはまたとないチャンスなので、是非ともハグして欲しい。なんならそのままベッドへ行こうか。
「ケニーくんには秘密よ、お願いね」
とん。軽く控えめなハグ、カオの性格がよく出ていた。ミステリオンの姿でおったってしまうわけにはいかないので、心を無にすることだけを考えていた。
「ミステリオン、また会える?」
「ああ、いつでも」
******
「ミステリオンにまた助けてもらったの」
「××××?」
「かっこいいよ!ケニーくんも会えたらいいね、ミステリオン優しいよ!」
「×××」
「私、ミステリオンだーいすき!」
なぜか照れるケニーを不思議がるカオ。
そして次にミステリオンを見かけて声をかけた時も、何故だか目が泳いでいた。