ケチャップを気持ちだけ

「わっ」

「おっと…危ないデスよ」

段差に躓いて支えてくれたのは千子村正。カオは御礼を言いながらペコっと会釈をする。

「村正さん、そういえば最近鳴き方が下手な鶯が来てるみたいなんですよ。探しに行きませんか?」

「おや、それは興味深いデスね。上手く鳴けるように躾をしましょう」

村正に支えられたままカオは和やかに会話をする。そこへ竹箒を持ったまま走って来たのはへし切長谷部。

「主ー!村正に何をされているんです!」

「ただ助けてもらって、話をしていただけですが…」

「な…、それならもう密着する必要は無いでしょう!」

竹箒でグリグリと二人を離す長谷部。村正はおやおやと離れてほくそ笑む。

「村正さんと鶯を探しに行こうと話していたんです」

「村正と…?」

どうして村正と!と長谷部は呆気に取られる。
実のところカオは村正と仲良くしていることが多いように見える。村正は誤解を受けがちだが、話して一緒に居ると楽しいらしい。

「鶯を誘き寄せましょう、ワタシのこのカラダで!」

村正が服に手をやると、長谷部は竹箒でバシバシと村正を攻撃する。

「ふふ、村正さんは面白いですよね」

「面白がってはいけません主!なぜこんな男が…いや、しかしこれが主の好きなこと…なのか…」

「huhu…アナタも脱ぎますか?」

その日の夜、長谷部は悪夢にうなされる。
自分が脱いでしまう夢を見て、長谷部は早朝に目覚めてしまうのであった。