コラボ

別世界から来た青いロボットの話を聞いた。

「何でも、不思議な力を持つ道具を持っているらしい。その道具はあらゆる願いを叶えているのだという」
「ふあー」

ベッドに腕を組んで腰掛けているシスは聞いたままに話し、カオは立ったままその話を聞いていた。

「すごい。何でも、ねがいが叶うなら……わたしの耳も普通の耳に、直してもらえないかな」

えへえへと笑いながらカオは長い方の耳を触った。笑って冗談のように話しているが、シスにはそれがカオの切実な願いだとわかる。故に、笑っていることが悲しく思えた。今から言うことの恥ずかしさを誤魔化すためにシスが咳払いをすると、ギシリとベッドをきしむ音がする。

「直しても、俺は何も言わないが……カオはそのままで良い」

そう思うぞとシスはカオを見る。カオは頬を染めて微笑むと、シスの隣に座った。

「シスは叶えて欲しいこと、ないの?」
「そんなものは……」

前の自分ならば、過去を変えたいだとか、自分の罪を償いたいだとかを願っていただろう。カオの顔を見た時に頭をよぎった願いは違っていた。息を飲み仮面を取ると、真っ直ぐにシスはカオと向き合い直す。

「カオの側に居られたら、俺は」
「シス?」

雑にシスは手を重ねて、真剣にカオを見つめる。

「カオ」
「ん」

なんとなしにカオは何をされそうなのか理解した。近づいて来るシスの顔に自然と目を閉じて受け入れようとしたその時、部屋にパアと現れたピンク色のドア。

「わあ〜すごい、本当にどこへでも行けるんだねえ! これなら十天衆の会議の招集も簡単にできちゃうねえー!」

ドアから顔を出したシエテ。シエテはワナワナと怒りに震えているシスと目が合うと、さーっと冷や汗をかいた。シエテは察しが良かった。シスが何をしようとしていたのか、二人でいるところを邪魔してしまった自分をどうしたいのか。

「シエテ……貴様、貴様という奴は」
「シスくん、お、怒ってる? ほ、ほら、俺に気にせず続けてもらって……ね?」
「生きて帰さん!」


確かに不思議な道具は存在するらしいことがわかった。その日は詳しく聞くことができなかったのは、シスがずっとシエテを追いかけ回していたからだという。



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