のほほん
「わ、わたし、シスのこと、だいすき」
もじもじとしながら頬を赤らめて、カオは言った。目の前でそんなことを言われたシスも、仮面の下では頬を赤らめている。
なぜこんなことを改めて言っているかというと、あの、例の、なぜか突然現れる『告白しないと出られない部屋』に閉じ込められたからである。
しかし部屋の扉は開かない。なぜなら告白したのはカオだけだからだ。シスの方からも言わなければならない。
「フ、フン……」
「うそでも、開くと思う……よ」
「……ッおれはカオが好きだ」
てれてれとしていれば扉が開く。開いたようだぞと慌てたようにシスが話せば、同じく慌ててカオは頷き扉に向かう。
早足でシスが歩く、それを追いかけてカオはまってまってと声を出す。
「つ、ついてくるな」
「さっきの、うそ? 本当?」
「うるさい! 嘘は言わない、おれは」
「本当なの? シス、シス、わたしもシスだいすき。だーいすき!」
「一度言えばわかる!」
そんな様子を遠巻きに見て、シエテはのほほんと今日もいちゃついてるねえと満足げである。
「シス、シスだいすき、シスだいすき!」
「や、やめろ!」
いつものように背中にカオは抱きついて、シスは口では嫌がっているように言うものの、引き剥がそうとしない。