当たり
自分はこのキルクスタウンでジムトレーナーをしています。このジムは厳しいと何かと言われ続けてきた反面、ここにトレーナーとして立てることが誇りであり幸せです。
そんなお昼時、ジムリーダーであるマクワさんのお弁当が目に入った。お弁当を包んでいるハンカチがイチゴ柄だったのでリーダーってこんな趣味だっけ!?と動揺している自分です。
しかも動揺するあまり「かわいいお弁当ですね」と声をかけてしまった。かけなきゃよかった、もしかすると触れて欲しくなかったかもしれない。リーダーも目に見えて動揺していた。いつもキビキビとして指導鬼のリーダーが少しかわいく見えた、こんな一面もあるんだ。
どんな風なお弁当の中身なのだろうともうこうなればついでに見てやれと覗いてみれば、ハムの端っこやらパンの耳やら、いろんな大きさに切られた野菜片。リーダーのお弁当の中身はかわいくないし、まるで残り物を処理させられているかのような中身で不思議で仕方がなかった。
「リーダー、自分で作っているんですか?」
「いえ、その……あ、ほら、妹が今来ているので!」
なるほど?
それなら妙なお弁当もかわいいお弁当包みも納得だ。打ち明けてホッとしているのか、マクワさんはフウと息をついていた。