シャカリキ

「マクワくんお弁当」と袋を渡された。そして、行ってきますと爽やかに玄関を出る。

かわいい、幸せだ……と玄関先で一度しゃがみ込み、ジムへと向かう。今日はお休みらしいカオさんを残して。

お昼時、ぼくは冷や汗をかいた。何気なくお弁当を出してみれば、それはかわいらしいイチゴ柄のお弁当包みに包まれたお弁当箱。それを見たジムのトレーナー。明らかに自分から趣味ではなく、柄ではなく、間違い探しのようなものだろう。

「かわいいお弁当ですね」と声をかけられた。見るな、見ないでください。カオさんがお弁当を間違えたのだと説明するわけにもいかず、落ち着いて箱を開ければまた凍りついた。何だこの食べ物の端ばかりの中身は。トレーナーも首を傾げている。

「リーダー、自分で作っているんですか?」
「(そんなわけないでしょう!)いえ、その……あ、ほら、妹が今来ているので!」

これで言い訳になっただろうか。