ラブラブカップル


なかなかサニーゴは見つからなかった。
今日は潮の流れが違うのかもと、肩を落とす。
岩の上に腰掛けて、二人並んで海を見た。

「マクワくんの手持ちに、ピンク色が入るチャンスだったのにな」
「サニーゴの色違いって、ピンク色でしたっけ」
「サニーゴはもともとピンクだよ」

少し考えた後、マクワは「ああ!」と自分の勘違いに気がついた。てっきりサニーゴはあのゴーストタイプの方のサニーゴだと思っていたと伝えると、カオはポカンとしていた。

「だからマクワくん浜辺ばかり見ていたのね」

納得である。
あははと笑い、マクワはそれと同時にサニーゴのツノを探していたとは言い出せなかった。

「あそこ、なんだかピンク色してる」

カオが指差す先には、確かに海がピンク色になっていた。よく目を凝らすと、どうやらラブカスが集まっているらしい。

「サニーゴを住処にしているのかもしれませんね。きっとあの辺りにサニーゴがいるんですよ」
「サニーゴは底にいるのかな。うーん、見えない」

マクワはスマホロトムを取り出すと、サニーゴとラブカスを調べた。本当にサニーゴを住処にしているらしいことを図鑑で確認すると、さらに詳しくラブカスについて書かれている記事に目がいった。

『ラブカスを見つけたカップルは永遠の愛が約束される言われている』

ぱちぱちと瞬きをすると、マクワは急に恥ずかしくなった。バトルや生息地、特性については母からもみっちりと教え込まれていたが、こういった情報にマクワは疎かった。

「カオさんは、知っていますか。ラブカスのこと……」

調べたことを伝えずに、ドキドキしながらカオに確認をする。ラブカスを二人で見られるなんて、なんてロマンチックなことだろうか。してしまおう、愛の告白を。

「カオさ……」
「ラブカスを狙ってペリッパーが来るかも! 1匹になったラブカスのところを狙って、ペリッパーが来るんですよね。昔、ペリッパーを見たくて調べていたことがあって、それで見つけたんですけど……ちょっとかわいそうだなと思ってそれで」

滑ったマクワは海に落ちた。ああカオも大きなポケモンに知識が偏っていたのだと、マクワはしょっぱい海に涙を流した。

その後、服を乾かす為にセキタンザンを出したが弱々しい主人にセキタンザンは首を傾げる。一生懸命温めてくれたが、マクワの心はどこか寒いままだった。