半量

なんつうか、光っていた。
フワフワ〜として、どうして此処にこいつ、いるんだと思った。初めて見かけたのは酒の席で、他の奴らは女郎がついて、おれには姉貴がついていて。この時は姉貴が居てよかったと思っていた。女郎っていうのは、あまり好きになれなかったからだ。クネクネと迫ってくるし、自分のペースを乱される。それは姉貴より厄介だった。

「お酒は苦手ですか」

そうおずおずと話しかけてきたのがカオだった。

「美味くはねえ」

そう返せば、カオはコソコソと『ここにお捨てください』と袖を差し出して来た。そんなことできるかと言おうと思った矢先、姉貴が「ここでありんすか?」とカオの袖に酒をジャバジャバと流し込んだ。

「バカ! 本当に捨てるな!」
「バ・カ・だと〜?」

姉貴が関節技をかけている間も、カオは袖なんて気にもせずに俺たちを止めに入ってくれた。酒臭くなった着物、姉貴のバカのせいでこうなったのだ、濡らした代わりに買ってやると叫べば周りはどうしてだかとても盛り上がりを見せた。

おれはカオを買ったのだ。