11

ドシン!ドシン!といつにも増して重量感のある足音をさせるゴールドフット。
唸り声をさせギリギリと歯にも力が入っている。

「フット兄貴どうしたんだ」

ゴールドマスクがコソコソと兄のゴールドアームに尋ねる。
するとアームはフッと笑い、指を指した。

「アレだろうな」

指された方向をマスクは見た。遠くに見えるのはカオと、大きな機体が2つ。


「おもしろいね〜人間って。毛って邪魔にならない?触ったら気持ちいいけどさ」

「触っただけでくすぐったいの?メンテはどうしてるわけ?」


ガヤガヤとしているのはキラー兄弟の2人。宇宙からの帰宅をするなり、良いオモチャを見つけた!とカオをいじくりまわしているのだ。

宇宙に行っても変わらない2人の性格は、ラフプレーをしなくはなったものの変わらないようだ。

「くすぐったいよ神経通ってるんだから!」

「そんな変なの取っちゃえば?」

「取れないよ!」

「取っちゃお取っちゃお!この装甲まず外してよ」

「装甲じゃなくて服!」

キャアキャアとする3人を見るフットは、気が気ではない。イライラもしている。しかしそれを口には出せず、不機嫌になっていた。

一方でアームは弟のそんな態度に、ああ若いなと笑い、マスクは試合で負けた時よりも不機嫌で怖いと兄を見守っていた。

「宇宙にまた戻るときにカオも連れて行こ!」

「そうそう、暇なときはGZやギャレットを相手してたけど。そろそろ飽きた」

カオを小脇に抱えてキラーQは部屋を出て行こうとする。


「!…助けてフット!」


本気で連れて行かれると思ったカオは慌ててフットを呼んだ。
不機嫌であったフットは、ハッと我に帰りキラー兄弟からカオを奪い返す。

「次男さんがぼくたちの盗った」

「警察沙汰だね」

「テメエらのじゃねえ!これは俺の…」

フットは何か言いかけて口を噤む。
キラー兄弟はとても楽しそうな様子でそれを見た。

「そうだそうだ、カオで遊ぶなら次男さんも必要だね」

「おもしろいもんね」

キラー兄弟はフットをつつき、次はフットをオモチャにし始める。フットはやめろ触るなとあしらうが、キラー兄弟は耳打ちで言う。


「ジェラシーって知ってる?」


フットがうるせえ!と一括すると、キラー兄弟は声を出し笑いながら散って行った。