11.5
「フット最近変」
「変じゃねえ」
膝をつき、ゴールドフットはむくれていた。
実際のところ、フットは変な様子を見せていた。キラー兄弟がやってくることが多くなった最近は、どうも。
「何か、フット怒ってる?」
「怒ってねえ」
怒ってるなとカオは思った。怒ってなければ聞きたいことがあったのだが、それでまた不機嫌にさせてしまうかもしれない。フットが言いかけた「俺の」という言葉の続きを聞きたかったのだ。
「フット、悩みとかあったら言ってね」
「な、なんだよそれ」
「だってフットそういうの言わないから」
「お前が思ってるようなことじゃねえ」
俯くカオの頭を乱暴に撫で付ける。
乱暴で乱雑な手つきだが、優しい顔になったフットにカオは安堵した。
「次男さんがカオを触ってるよ」
「ああいうのはセクシュアルハラスメントって言うんだよね」
「な!また来やがって!」
やって来たキラー兄弟に威嚇をするフット。威嚇中、カオの頭の上にある手に気がつき慌てて手の離す。
「フットにならセクハラもオッケー!」
「馬鹿!」
「えーずるいよね、じゃあいっぱい次男さんはカオを触ったり弄ったりできるんだ」
「セクハラ放題だね」
キラー兄弟はまた意地の悪そうな笑いを見せる。カオは少しずつキラー兄弟には慣れてきたようで、最近は堂々と話しをしている。
「ねえねえ、どうして次男さんは良いの?」
「わかった〜次男さんはテクニシャンなんだよ」
「え!そうなのフット?」
「知るか!」
カオに加えてキラー兄弟が構ってくるようになったフットは大変だ。
「ねえねえねえ、人間は口と口を合わせて遊ぶでしょ」
「カオとそれして遊びたーい」
「させてたまるか!」
「理由を教えて」
「そうそう、どうしてしちゃダメなの?」
「フットとはその遊びしたいな!」
「やらねえぞ!」
意地悪兄さんだとキラー兄弟がまたふざけ、からかい逃げた。
本気でフットが怒る前に退散することが2人のポイントらしく、いつも少しからかうと逃げて行くのだ。
「もうすぐまた宇宙に戻るんだって」
「やっと静かになるってもんだぜ」
「フット寂しいんだ」
「寂しいのはお前だろ」
「寂しくないよ、フットがいるから」
フットは目を丸くさせた。
そういうやつだったなとまたカオの頭を優しく撫でる。
「あ、やっぱりテクニシャンだ」
「うるせえ!」