低気圧
2回目の氷漬け。
これは難ありだ。ちょっと口付けようとすれば冷気が大爆発。どうやって遊女やってたんだチクショウ。話を聞いていれば、この能力が発動しても平気なSMILEの者や、たまにキングの相手をしていたらしい。ちょっとそれにはメラメラと怒りが湧いて来た。
「わざとやってんのかテメー!」
「申し訳ありません、わざとでは、決して……」
姉は怒っている。「ぺーたん悪かったでありんすー!」と部屋に戻って来た姉が見たのは巨大な雹の塊になった弟だったからだ。
「おれは無事だろ。うるさいぞ」
「うるさいだと! この女がぺーたんを氷漬けに!」
「わざとじゃねえって言ったろ」
「反抗期! ぺーたんが口答えするでありんす!」
うるティはワーワーと泣き真似をする。
「よしよしして慰めるでありんす!」
バタバタとしてうるティは転げ回る。撫でろ撫でろとページワンに頼んでいるが、ページワンは知らんとしか返さない。
「よし、よし」
なでなで……したのは、カオで。何するこのやろ!と言おうと思ったうるティ。だが、うるティは頭をよしよしなでなでされたことがなかった。気持ち良いと思った。はじめての感覚。
「お、おまえ……」
「姉貴! 怒るなよ!」
「おまえ! わたしの撫で係! ほらもっと撫でありんす!」
「また変なありんす言葉使うな! なんだその係は!」