「ありがとう、ジェイク」

「いや、この程度のことなんでも」

仕事に戻るカオをジェイクは姿が見えなくなるまで見送った。

「ジェイクは頼りになるな」

「ジム」

側から見ていたジムはジェイクにそう声をかけた。

「顔赤いぞ」

「えっ」

「わかりやすいなジェイクは」

「カオにも、バレているだろうか」

ジムは少し考える。

「いや、カオもフンワリだから鈍いと思うぞ」

ジェイクはホッと胸をなでおろす。
ホッとしてる場合かとジムは思うが、ジェイクもフンワリなところがあるので、言わないでおくことにする。


「好きな人…いるんだろうか」

「いるかもしれないな」

「それならおれは、カオが幸せになるようにしてやりたい」

「おいおい、変なやつだな」

ジェイクはジムに変と言われ、不思議そうな顔をする。その整った顔は男のジムでも綺麗だと思う程だ。

「俺は俺のことを好きになってもらえなくても、カオが幸せなら」

「あー」

「ジム?」

ジムは顔を反らせた。
カオもジェイクのことを想っているのだが、ジムはそれも言わないでおこうと心に決めた。



「ジェイク、好きな人いるかなジム…」

「いるかもしれないし、いないかもしれないし…」

同じことを話していたカオとの会話もジェイクには内緒だ。