だいりさま

キッドとキラーの生まれた地域には、この季節に人形を飾ってお祝いする祭りがあった。男は生きたまま魚を飲み込むことができれば強くなれると言い伝えられ、女は人形に結婚や子どもの幸せを願って供物をするのだという。

「だから、この季節キャプテンやキラーさんは踊り食いをするんですね!」

寄生虫の心配をしていたが、話を聞いてカオは納得した。それなら自分は人形を飾りたいと申し出たカオに、キラーは旋律が走る。

昔ドルヤナイカちゃんが人形を飾ろうとすると、キッドと壊して邪魔をしていた。他に嫁に行って欲しくなかったからだ。

キラーは人形を準備するカオを心配して仕事もせずに見張っていた。2、3回キッドにこづかれたが、気にせず見晴りを続けた。

しかしそんな心配も虚しく、人形ができたと見せに来たカオに、完成してしまったとキラーはどっと嫌な汗をかいた。

「キラーさんみたいな素敵な旦那さまをお願いします! あ、でも本当はキラーさん本人が良いです。えへへ……」

キラーはバズーカで撃ち抜かれたようだった。えへへと照れ笑いするカオが眩しく、銀世界のように美しかった。ガッチリとカオの肩を掴んでキラーはもし本当にそれで良いのなら、自分が旦那になろうと伝えようと思ったその時だ。

グルリグルリと世界がまわり、激痛が飛び込んで来た。

寄生虫に当たったキラーは熱を出し、腹を裂かれるような激痛にもがき苦しんだという。
やはりこの文化はやめた方が良いという話になって、旦那の話は海へと流されてしまった。