へちゅん
嫌な夢を見た。自分の好み一色の女が現れてグローグーのママになると言うのだ。まったくなんて夢だろう。はやくこの悪夢から目を覚ますようにと祈れば「んふ」と甘い息遣いが耳元で聞こえ目を覚ます。
「ウワッ!」
驚き飛び跳ねて頭を天井にぶつけると、コイーンという良い音が鳴り響いた。ンキャッとグローグーが驚き目を覚ます。
ぐわんぐわんする頭を抑えしっかりと目を開ければ、夢だと思っていたソレが欠伸をした。
「お前は向こうで寝ろと言っただろう!」
「どうして?」
「どうしてもだ!男と女は一緒に寝ない、それも昨日会ったばかりの者ならなおさらだ!」
生命体はわからないという顔でこちらを見る。
「グローグーは寝ている」
「グローグーは良いんだ!」
「わからない。眠るというのは男女が関係あるのか」
「それは……」
ますます生命体は何故どうしてと不思議そうにしていた。そういった意識がないのだろうが、カタチは人間だ。寝起きの乱れた服装の為にチラチラと見える胸元も足も良くない。
「次やったら船から放り出すからな」
「わかった」
本当にわかったのかは謎だが、生命体は人としての知識があまりないらしい。朝食にはグローグーが食べているのを真似して紙を食べていたし、クシャミをすれば本人がいちばん驚いた顔をしていた。