「あ、花道!…と、リョータ先輩?」 あの後、洋平にどうしてリョータ先輩と知り合いなのかと聞かれて、私は結局黙っていたあの時の話をする羽目になった。しかも言ったら洋平ちょっと怒ってて怖かったし…私はただシュンとしてごめんなさいと謝る。 その次の日の夜、ちょっと近くのコンビニに行こうとラフな格好で出かけると、丁度通りかかった公園で見覚えのある赤頭を見つけた。大の男がブランコに座っている姿はどうも面白みがある。そんな彼の名前を呼んで近づけば、その隣にもう一人見覚えのあるツーブロックが居た。 「ん?なんだ名前じゃないか!」 「名前ちゃん!?」 2人は何故か涙ぐんでこちらに視線を向ける。それよりも、まずどうしてこの2人が一緒に居るのかが疑問だ。不思議そうな顔をする私に、リョータ先輩も同じく不思議そうな顔。 「まだ帰ってこないと思ったらこんなところで何してるの?しかもリョータ先輩と…」 「む?名前、リョータくんのこと知ってるのか?」 「名前ちゃん!帰ってこないって…花道とどういう関係なんだ!?」 まさかの3人揃って疑問形の会話に、私はさらに頭にハテナを飛ばした。とりあえずこれでは話が進まないので、ちょっと整理して話をまとめることに…。 聞けば、リョータ先輩は元々バスケ部で乱闘をキッカケにずっと入院していて、それが今日から部活へ行くこととなった。そして花道とは喧嘩から始まり、さっきまで仲が悪かったのだが話をすると意外に話が分かるとかで仲良くなった…と。 「それで、リョータ先輩は彩子さんが好きなんですね?」 「ああっ、ちがっ…わないけど違うんだ名前ちゃん!本気じゃなかったわけじゃ…!」 「大丈夫ですよ、私洋平以外の男の人みんなただのそこらへんに生えてるモブ男子にしか見えないので」 「ズッコーン!!」 何度目かのダメージを受けるリョータ先輩に、またも追い打ちをかけてしまった自分にハっと気づいて「あ!ごめんなさい!」と謝る。その会話を聞いてどうやら珍しく察した花道は、「なんだ?もしかしてリョータくん…名前に告白してフラれたのか!?ハッハッハッ!カワイソーに!」と笑い飛ばすので一発殴っておいた。 「で、名前ちゃんと花道は幼馴染でおとなりさんってわけか…なーんだ、そっか!」 「いやだから安心されても私彼氏居るんで、先輩」 「ダヨネ」 リョータ先輩が私のことを好きだというのは分かったけれど、それは彩子さんほど本気ではないというのも分かった。それにまだ会って3回目だし、気に入られたなとくらいにしか私は思っていない。きっとリョータ先輩も、もう分かっていると思う。 「そうだリョータ先輩、これからお家で夜ご飯ですけど、食べていきます?」 「え!いいの!?」 「もちろんですよ、私別にリョータ先輩のこと嫌いじゃないですし、お友達としてなら好きですよ?」 「名前ちゃん!俺も好きだ!」 友達として、ですよね。 |