11 先日、別のところに置いていたゲーム機を、彼女がいるセーフハウスへと持って来た もちろん他にも用事はあったわけだが 旧式なこともあり、今では手に入らないゲーム機は 時代遅れな新零にも使いこなしやすいもので 気づくとプレイしているように感じる ・・・・いや、最近、本を読んでいるのを見ない気がする 「・・・・・・」 ソフトは何本か種類があったが、いつも格闘系ばかりだ キャラクター物なこともあり、その中でも可愛らしいものを使ってレベル上げに勤しんでいる 「ゲームは、お気に召したようだね」 『えぇ・・・・・楽しいわ、聖護はやらないの?』 「前に、少しやったくらいだな」 『・・・やる?』 コントローラーを差し出して、遊んでと言わんばかりに上目づかいでこちらを見た 進行中の事もなく、少し時間があったこともあり 彼女の誘いに乗ることにした 『・・・・・・・ま、待って』 「待ってあげるなんて、優しいこと言うと思ったかい?」 1週間で、かなりの手練れになっている少女に驚きつつ 自分も案外覚えている物だなと思った まだ、僕から勝ちを取れないのが悔しいのか 再戦を挑んでは、負けて悔しがっている 「君の腕じゃぁ、まだ僕には勝てない」 『・・・どうして、そんなに強いのよ』 「さぁ?」 『その余裕さが、むかつくわ』 「口を動かす前に指を動かすことをお薦めするよ」 『・・・あっ』 画面に出た判定に ガクリとうなだれる新零が面白くて、まだやるかい?と誘ってみる ばっと起き上ってコントローラーを再び手にして画面を進めた 『その自慢げな顔がむかつくっ!!』 「たかがゲームだ。そこまで本気にならなくてもいいだろう?」 と、言いつつ暗転した画面に映った自分の顔が、思った以上に真剣で 楽しんでいる自分に、リアルでないゲームもたまには、悪くないと思った 「また、僕の勝ちだ」 それから朝になるまでゲームをし続け、気づいたらお互い眠りこけていた 結局、後半に2回ほど彼女が勝った 愛用キャラもレベルMAXになり、テンションも高かった もたれかかっている新零をソファに寝かせ、部屋を出た。 ←→ 目次 |