箱根学園に入学して一月経った
友人もできて、順調な高校生活ではないだろうか

つるんでいる2人は、背が高いという共通点で仲良くなったといってもいい
身体測定で170cmの結果を受け取ることになった私と
171cmの彼女と168cmの彼女である
寮でも部屋が近く学校だけの付き合いではない
1人には中学のころから付き合っている彼氏がいて
もう1人は、かなりのアイドル好きのため
周りの男子にはあまり興味がないらしい

「新零、本当さ女子に優しいよね」
『それ中学でも言われた』
「だろうねぇ」
「昔から、その髪型なわけ?」
『小さいころは、ベリーショートだったから。今はこれでも長めな方』
「新零がベリーショートとか、もう男の子じゃん」
『よく言われたよ』

2人とも、同じくらい背があっても
髪は長く、女の子らしい顔立ちをしているから
さぞモテるんだろうなぁと頬杖をついて眺めていると
やはり私も、もう少し気を使うべきだろうか・・・
ファッションをさぼっているつもりはないけれど
女子・・・女子かぁ・・・・と息を吐く

「何、ため息ついてんのよ。何々恋煩い?」
『冗談いわないでよ』
「新零は十分、かわいいと思うけどなぁ」
『・・・・・』
「この前遊びに行ったときの格好とか、かっこいいけど女の子って感じがするし」
『・・・おだてても何も出ないよ』
「化粧も上手なのに」
『それは、母に教え込まれたからね・・・』

『そういえばさ、百合の彼氏って背高いの?』
「今、181cmって言ってた」
「180超えか」
『付き合い始めた時は?』
「その時点でも私より高かったよ。2つ上だし」
『年上なんだ』
「クラスの男子じゃ、中々背が高くてイケメンっていないし」
「それわかる。男子の成長期って遅いからさ中1の時とか特に自分より低い奴いっぱいいた」
「そうそう」

学食で昼を取りながら
たいてい身長の話と男の話と服やら噂話やら
中学と対して変わらないにもかかわらず、似たような悩みが付きまとうせいか話が盛り上がるのである。1人1人方向性も違うせいか話の幅は広く、さばさばした性格は似ているせいか平気で単独行動する自由っぷりだ。

2人と別れて自販機に寄ってから教室に戻ろうと廊下を歩いていると、階段の踊り場で困ったように何かを押し付け合っている女子たちに遭遇した。その中の1人がクラスメイトだったので声をかければ、彼女の同中の子がクラス委員を務めるクラスに問題児がいて、クラス委員だからという理由で授業に戻るように言ってこいと頼まれたらしい。それは、それは・・・と苦笑して、引き受けることにした。かわいらしい女の子にそんなことはさせられないと、クラスと見た目と名前を聞いて、私は引き受けたことを後悔することになった。



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