76 「靖友」 「ん?」 「明日、卒業式だね」 「そーだね」 「いいの?私と会ってて」 「まぁ、いいんじゃねぇの」 「自転車部のみんなと一緒にいられるのも、あと少しだよ?」 「会おうと思えば会えんだろ」 「そーだけど」 「そーいうお前こそ、俺と会ってていいのか?」 「んー・・・もうちょっとしたら戻るよ」 「あっそ」 「靖友―」 「あ゛?」 「呼んだだけ」 「・・・・・お前さっきから何がしてぇんだヨ」 「3年間あっという間だったなぁって」 「・・・・・・」 「大学って、どんなところなんだろうね」 「んなもん、行けばわかるだろ」 「そーだけど。きっとあっというまに4年が終わって社会人になるんだよ」 「・・・・」 「5年後の自分は何してるんだろうなぁーって」 「んなもん、考えても無駄だろ。今から5年前に俺らがこんなことになってんの予想してたかよ」 「してない」 「ま、あと2年で成人ってのも変な感じだけどな」 「そうだ、振り袖考えないと」 「気が早ぇ」 「靖友は、袴?スーツ?」 「はぁ?!今決めろってか」 「スーツか、なんかその手の人みたいになりそう」 「・・・・」 「袴でもヤンキーみたいになりそう。なんでだろ」 「新零チャン、いい度胸してんね」 ←→ 目次 |